【50代の「なんとなく不調」対策】 更年期不調の症状が出るとき、体の中では何が起こっている?
更年期に見られる症状は多種多様で、実に200以上あると言われている。イライラ、汗だらだら、いつも疲れてる…そんな不調のまま過ごしていては、外見だって老け込んでしまう。不調の原因は女性ホルモンが急激に減ったこと。そのシンプルな仕組みを忘れずに、つらい症状を長引かせない工夫が大切だ。今回は、更年期を迎える女性の体の中で何が起こっているのかを産婦人科医 対馬ルリ子さんにお聞きした。
そもそも「更年期」とは?不調ではなく「期間」を指す
更年期は「閉経前の5年間と、閉経後の5年間とを合わせた10年間」のこと。女性ホルモンが急激に減りはじめ、閉経を迎え、その後、ホルモン分泌がほぼゼロになるまでの期間を指す。
更年期に症状が出る3大要因とは?
症状の出方は人によって差がある。重症度も違えば、いろいろな症状が出てしまう人、ほとんど何も感じないまま乗りきれてしまう人も。その違いは、3つの要因によるといわれている。卵巣からのホルモンがなくなるという根本的な体の変化に加えて、性格や体質、そのときの環境が引き金となって症状が出るのだ。
全身を司っている脳本来の役割を果たせなくなり、調整をミスしたり暴走を始めたりするので、体のいろいろな機能に支障をきたす。それが更年期の不調の正体だ。 更年期不調は脳の混乱によるものだとわかったが、ではどう対処すればいいの?次回からクリニックで行われている治療や民間療法など、不調の改善策を具体的にお届けしよう。 今回の話を伺った先生 対馬ルリ子さん 1958年生まれ。対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長。産婦人科医、医学博士。女性の健康のための啓蒙活動を行う。9月4日、吉川千明さんとの共著『「閉経」のホントがわかる本~更年期の体と心がラクになる!』(集英社)を上梓 イラスト/しおたまこ 構成・原文/蓮見則子