韓国西部の島で転覆船舶の船長、遺体で発見…2人救助、3人行方不明=韓国
30日、忠清南道瑞山古波島(チュンチョンナムド・ソサン・コパド)付近の海上で転覆した「ソヘ号」(83トン)船長と船員が遺体で発見された。関係当局は行方不明となっている3人も探している。31日、泰安(テアン)海洋警察や忠南道などによると、この日午前4時34分ごろソヘ号内部2階から船長Aさん(70代)を発見した。当時Aさんは心停止状態で、海洋警察が心肺蘇生術を試みたが結局亡くなった。午後12時1分ごろには船舶内部から外国人と推定される船員1人が追加で見つかった。事故現場では行方不明3人(韓国人2人・外国人1人)の捜索作業が行われている。海洋警察は艦艇17隻と航空機5機を現場に投じて自治団体・民間機関の協力を借りて捜索範囲を拡大した。 ◇乗組員7人…出港1時間後に事故 海洋警察は行方不明になっている船員が潮流に乗って海岸に押される可能性に備えて、陸軍第32師団所属50人余りの兵力と熱線観測装備(TOD)を投じて海岸捜索にも出た。瑞山市も職員100人とドローン(1台)を動員した。事故現場には秒速8~10メートルの強風と共に高波が押し寄せ、捜索を難しくしている。この海域には風浪注意報が発令されている状態だ。空も曇っていて、視野の確保も難航しているという。船員のうちBさん(60代)ら2人(掘削機・クレーン運転士)は事故直後、出動した海洋警察に救助されて病院で治療を受けて全員帰宅した。救助されたBさんらは海洋警察に「突然船が傾いて海に飛び込んだ」と話した。 ◇救助された船員「突然船傾き海に飛び込んだ」 ソヘ号は牛島(ウド)で漁村ニューディール事業作業を終えて午後5時20分に出港、ク島港に復帰する過程で午後6時26分ごろ事故に遭遇したことが確認された。当時船舶には24トントラックと11トン級クレーンが積載されていた。事故によって船舶に積載されていたトラックやクレーンも海に落ちた。ソヘ号は自動車や装備などを積載して運ぶ車渡船に分類され、バージ船(はしけ)と類似の船舶だという。 忠南道はク島港漁民会館に待機場所を用意して現場支援に乗り出した。事故現場では船員の家族ら20人余りが捜索状況を見守っている。忠南道など関係機関は事故の収拾がつき次第、被害補償などの支援方針を議論する予定だ。救助された2人の住所は忠南瑞山、船長と行方不明者1人は泰安、もう一人の行方不明者1人は京畿富川(キョンギ・プチョン)、残り1人は外国人だ。 泰安海洋警察関係者は「残りの船員の捜索のために水中と海上、海岸を広範囲に捜索中」としながら「気象状態は悪いが、使用可能人材と装備を最大限動員して迅速に捜索を終えたい」と話した。 一方、9日午前5時43分ごろ慶尚北道慶州市(キョンサンブクド・キョンジュシ)の甘浦港(カムボ)南東6キロメートルの海上で漁船「クムグァン号」(29トン・乗組員8人・甘浦船籍)とガット船「テチョン2号」(456トン・乗組員10人・蔚山(ウルサン)船籍)が出動した。当時テチョン2号には大きな被害はなかったが、クムグァン号が転覆して乗組員7人が亡くなって1人が行方不明になった。