野球現場を離れていた宮本和知に届いた 原監督からの「1通のLINE」
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(4月18日放送)に元プロ野球選手でプロ野球解説者の宮本和知が出演。2019年、21年ぶりに巨人のコーチに就任したきっかけやコーチの仕事について語った。 【写真】試合後、清原和博氏に手をふる原監督、宮本コーチ ほか
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。4月18日(月)~4月22日(金)のゲストは元プロ野球選手でプロ野球解説者の宮本和知。1日目は、21年ぶりにコーチに就任したきっかけについて― 黒木)1984年に読売ジャイアンツに入団されてピッチャーとして活躍、胴上げ投手3回ということですが、現役を引退されてからはタレントやスポーツキャスター、野球の解説者と幅広く活躍されています。2019年に読売ジャイアンツの投手チーフコーチに就任されたということですが、21年ぶりに復帰されたというのは、やはり原監督からのお声掛けということですか? 宮本)そうです。私も現役を終えて21年間メディアの方にいたので、自分のなかでは「コーチなどの仕事はもうないだろう」と思っていました。私の後輩の高橋由伸が監督になったり、若手が指導者になっていったので、私のところに回ってくることはないと思っていた矢先に、原監督から「一緒に闘うときが来たぞ」というLINEが送られてきたのです。最初はポカンとしましたが、「どういうことですか?」と返信をしたら、「コーチとして俺と一緒に闘うんだよ」と返ってきました。 黒木)そのときはどのように思われましたか? 宮本)原監督をリスペクトしていますし、私の人生のなかでも大きな存在なので、これは断るわけにはいかない。「何があっても一緒に闘うべきだな」と思いましたね。 黒木)コーチというのは初めてだったのですか? 宮本)そうですね。 黒木)ご自分の現役時代にもコーチはいらしたわけですよね。コーチ像というのはご自分のなかでどのように処理されたのですか? 宮本)コーチというのは、私のなかではマネージメントなのです。1軍のコーチであれば、気持ちよく選手をマウンドに送り込むことだと思います。細かいメカニックに関して、「体が開くのが早い、腕が下がっている」などの部分は、ファームのコーチがやる仕事だと思います。1軍、2軍、3軍のコーチはそれぞれ立場が違うのです。 黒木)それぞれ違う。 宮本)3軍のコーチというのは、高校から入ってきた若い選手に対する、社会人としての指導も入ります。社会人としての礼儀やマナー、ルールも教えなければいけません。 黒木)そうなのですね。 宮本)2軍は1軍の戦力の補佐のようなものなので、いつでも1軍に送り込めるように野球をしっかりと教えます。1軍はもう戦っているので、マウンドに送り込むときに、「頑張ってこい!」、「頑張ってきます!」という気持ちにさせることがコーチの仕事なのです。 黒木)そしてチーフコーチをやっていらっしゃったのですよね。 宮本)ピッチャーのチーフコーチをやっていました。2021年には私の下に桑田真澄がいました。桑田も初めてのコーチだったので、私がいろいろと教えることもありました。回が進むとゲームが動いてくるので、リリーフピッチャーが控えているブルペンに連絡したり、監督の右脳左脳を読みながら我々が動く、そして、それを選手に伝えるということが1軍コーチの主な仕事です。