新型コロナワクチン追加接種は9月20日から開始、全世代が対象 厚労省が決定
厚生労働省は、オミクロン株の派生型に対応した新型コロナウイルスのワクチン接種について、生後6カ月以上の全ての人を対象に9月20日から実施する方針を決めました。このニュースについて中路医師に伺いました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
厚生労働省が決めた方針とは?
編集部: オミクロン株の派生型に対応した新型コロナウイルスのワクチン接種について、厚生労働省が決定した方針について教えてください。 中路先生: 新型コロナウイルスは2023年5月から感染症法上の分類が5類に切り替わったことで、感染対策は個人の判断に委ねられることになりました。しかし、ワクチン接種については、無料で打てる予防接種法上の臨時接種に位置付けられています。 今年5月には高齢者や医療従事者など対象を限定して接種を実施していましたが、一般の人に対する9~12月に1回の接種を予定していました。 厚生労働省は2023年8月9日の専門家分科会で、オミクロン株の派生型に対応したワクチン接種について、生後6カ月以上の全ての人を対象に9月20日からおこなう方針を示し、了承されました。 使用するワクチンはオミクロン株の派生型の「XBB」系統に対応するもので、今後、承認の手続きがおこなわれることになります。 また、法律に基づいて自治体が接種券を送付するなどしてワクチン接種を勧める接種勧奨や、接種を受けるよう努めなければならないとする努力義務の規定については、重症化リスクの高い人にのみ適用することになるとのことです。 来年度以降のワクチン接種については、対象者や費用負担のあり方などについて、改めて部会で議論した上で決める方針です。
厚生労働省が決めた方針への受け止めは?
編集部: 今回、厚生労働省が決めた方針への受け止めを教えてください。 中路先生: 今回のワクチン接種は3カ月後にやってくる会合や、人の移動が増える年末年始に起こる新型コロナウイルスの感染拡大に備えることなどが目的と考えられます。 また、全世代が対象で、2023年度内は無料で接種を受けられる見込みで、なるべく多くの人へ接種の機会を与える方針ととらえられます。