イチロー氏が開拓…パに続々誕生する“成功例” 来季はオリ27歳が挑む歴史
オリックスの鈴木博志は来季から登録名を「博志」に変更する
オリックスの鈴木博志投手が3日に来季から登録名を「博志」に変更すると発表した。博志は2024年に現役ドラフトでオリックスに移籍し、32試合に登板して9ホールドを挙げ、防御率2.97と幅広い役割でチームに貢献。登録名を変更して迎える来季も、27歳は主力投手の一角としての活躍が期待される。今回は、パ・リーグにおいて登録名として下の名前を用いた選手の中で、とりわけ大きな活躍を見せた選手たちを紹介する。 【写真】総工費なんと6億円…イチローが立てた豪邸 イチロー氏は登録名変更を行った1994年にNPB史上初のシーズン200安打を達成し、同年から7年連続首位打者、3年連続MVPと驚異的な打棒を披露した。MLBでも通算3089安打の実績を残し、社会現象を巻き起こすほどの活躍によって下の名前を登録名に用いる選手たちのパイオニアとなった。 イチロー氏の登録名変更から1年後にプロ入りしたサブロー氏は、走攻守の3拍子が揃った外野手として活躍。約21年半にわたってロッテでプレーし、通算1363安打を記録して2度の「三井ゴールデン・グラブ賞」にも輝いた。2度の日本一にも打線の中軸として大きく貢献し、精神的支柱として長年にわたってチームをけん引した。 鉄平氏は楽天へのトレードを機に登録名を本名から下の名前に変更し、移籍1年目の2006年に打率.303を記録してブレーク。2009年には打率.327を記録して首位打者に輝くなど球団初のAクラス入りの立役者の1人となった。銀次氏は楽天一筋18年のプロ野球生活を送り、生え抜きとしては球団最多の1239安打を記録。2013年には3番打者として打率.317を記録し、球団史上初のリーグ優勝に大きく寄与した。 駿太外野手は俊足・強肩の外野手としてオリックスで活躍。2014年には打率.280を記録してチームの2位躍進に貢献した。2018年以降は本名の「後藤駿太」に変更した。愛斗外野手は2021年には97試合、2022年には121試合に出場するなど西武の主力を務めた。2024年に移籍した千葉ロッテでも好守の外野手として重宝されている。 下の名前を登録名にしてから複数年にわたってパ・リーグで活躍した投手も存在する。MICHEAL氏はドラフト前の時点でMLBでの登板経験を持つ、いわゆる「逆輸入」の選手だった。日本ハムに入団後はリリーフとして活躍し、2006年からの3年間で101セーブを記録した。ユウキ氏は近鉄への入団当初から下の名前を登録名として使用し、高卒2年目の1999年に16試合で防御率3.91と先発投手として頭角を現す。オリックスに移籍後の2002年には13試合で7勝を挙げて防御率1.93とハイレベルな投球を見せた。 投手に限って言えば、パ・リーグにおける下の名前を登録名にした活躍例はさほど多くはない。それだけに、博志がその前例を覆すことができるかという点にも注目が集まりそうだ。
「パ・リーグ インサイト」望月遼太