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兵役や入学での不正を絶対に許さない韓国人…“韓国の小池百合子”が批判の的に

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文春オンライン

 娘の不正入学問題で辞任に追い込まれた韓国の曺国前法相(55)に代わり、今年1月に就任した秋美愛法相(61)をめぐる疑惑が次々に発覚している。 【写真】この記事の写真を見る  秋氏が与党「共に民主党」代表だった2017年6月、兵役中の息子の休暇延長を軍に働きかけた疑いなどが浮上。ソウル東部地検が9月、息子を事情聴取し、市民団体が秋氏を告発する騒ぎに。また娘が梨泰院で運営していた米国料理の食堂で250万ウォン(約22万円)の政治資金を使用していたことが判明した。  秋氏は保守の牙城、大邱出身。高等法院の判事時代、故金大中大統領に見いだされ、1996年に進歩系政党から出馬し国会議員に。 「批判に負けず、突破力のある政治家だが、理念や哲学はあまり印象に残らない人だ。日本の小池百合子都知事のように、政界渡り鳥の側面もある」(与党関係者)  秋氏は04年の盧武鉉大統領弾劾の際には、保守系野党と組んで弾劾賛成に回った。だが、秋氏は後に謝罪し、盧武鉉系の文在寅大統領誕生に尽力した。  そんな秋氏につけられた愛称は、ジャンヌ・ダルクをもじった「秋ダルク」。朴槿恵政権下の16年8月、当時野党だった「共に民主党」代表に就任すると、メディアが「与野党トップ、女の闘い」と注目するなか、朴政権打倒に力を発揮し、党代表職を任期2年の最後まで全うした。

兵役や入学での不正を絶対に許さない韓国人

 文大統領が秋氏を法相に指名したのも悲願である検察改革を成し遂げるため、秋氏の持つ突破力にかけた面があったようだ。実際、秋氏は8月、検事長クラスの検察幹部26人の人事で、与党・進歩系とされる「湖南(ホナム)サラム=半島西部の全羅道出身者」を新たに多数起用するなど、政権の期待に応えてきた。  ただ、今回の疑惑では、この「批判に負けない突破力」が、逆に「面の皮の厚さ」になって世間の集中砲火を浴びている。秋氏が9月14日の国会答弁で「私と息子が最大の被害者」と説明したことなどが、兵役や入学での不正を絶対に許さない韓国人の感情を逆なでしたからだ。  それでも、韓国の世論調査会社、リアルメーターが17日に発表した文大統領の支持率は46.4%で、致命傷というところまでは至っていない。  影響を受けるのは、朴元淳氏の自殺を受けて来春に行われるソウル市長選だ。秋氏は与党系の有力な候補者だったが、出馬は難しくなりそうだ。ソウル市長選で与党が敗北すると、22年3月に行われる次の大統領選の行方も左右される。秋氏を巡る疑惑は、ドミノ倒しの最初の一枚になる可能性を秘めている。

牧野 愛博/週刊文春 2020年10月1日号

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