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耕作放棄地解消に一定の成果 大和村 合同会社ひらとみ設立から3年

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南海日日新聞

 鹿児島県の大和村が100%出資して経営を行う合同会社「ひらとみ」(職務執行者・伊集院幼村長、従業員2人)が、設立から3年を迎えた。設立時の主な目的だった村内の耕作放棄地の解消などに一定の成果を上げた一方、当初計画から遅れている実証農園の観光活用や、農家の技術向上のための研修会開催などが今後の課題となっている。  村産業振興課によると、1年目は利益が村からの助成のみだったため休業扱いとし、会社としての事実上の運営は2018年度からスタート。農地中間管理機構の制度を活用し、荒れた畑を整備して実証農園に。山地の福元地区の農園はタンカンをメインにダイコン、サトイモ、コーヒーなどを栽培。平場の毛陣地区ではスモモ、トケイソウ、季節野菜を育てて、大棚の加工・販売施設大和まほろば館や、村内でのイベントで販売している。  また畑の耕運や草刈りなどの農作業を受託、高齢農家らをサポートすることで耕作放棄地の増加を防いでいる。  19年8月からは、前月末で廃止となったJAあまみ大島事業本部大和事業所に替わり、大和浜の村産業振興総合センターで肥料や農薬などの農業関連商品の販売業務を展開。平日の営業時間を従来より1時間半延ばし、配達業務も週1回から2回に増やすなど、農家がより利用しやすいようサービスを拡充した。  農家からは「JAの事業所廃止後も、肥料が買える場所が村内に残ってよかった」などと感謝されている。  今後の課題は実証農園の観光活用などによる会社の収益増。農作業の受託や、肥料などの販売手数料、実証農園で栽培した作物のイベント販売だけでは運営が立ち行かず、村からの業務委託費などに頼っているのが現状。20年度当初予算でも3700万円の業務委託費が組まれている。  同村産業振興課の福本新平課長補佐(41)は「毛陣地区の実証農園は本来ならすでに観光農園としてスタートしているはずだったが、栽培管理がうまくいかず計画が遅れている。現在は22年度の観光農園化を目標に取り組んでいる」と述べた。  また農業部門に特化している会社の事業に関し、村民アンケートでニーズを調査中。現在は従業員2人体制だが、7月から新たな地域おこし協力隊1人も業務に加わる予定で、同課は「より村民の役に立つ会社にしたい」と意気込んでいる。

奄美の南海日日新聞

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