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「乗用車」と「トラック」が互いにイライラする日本の日常! なぜ海外は関係が良好なのか?

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北米やドイツではトラックと乗用車がお互いに苛立つことは少ない

 編集部から、日本と海外でのトラックドライバーと乗用車ドライバーとの関係の違いについて聞かれた。 【写真】食いっぱぐれない運転免許! 「日本ではトラックが追い越し車線を無理に走って、その後ろについた乗用車のドライバーがいらいらして、ときには険悪なムードになることも……。一方で、海外ではネットの動画を観たりしていると、そうした状況があまりないように思うのだが、そのあたりどうなんですか?」  そんな質問だ。そう聞かれて、これまでの約40年近い世界各国での経験を振り返ってみて、確かに独アウトバーンでも、アメリカのフリーウエイでも、乗用車で走っていて大型トラックとの「相性」は悪かったという経験はあまりない。いわゆる、あおり運転をされた経験もほとんどない。  一方で日本の場合、確かに急いだ走りをする長距離トラックに遭遇することもたまにある。  たとえば北陸自動車道。この数年、筆者は福井県での行政機関での業務があり、北陸地方で運転する機会が多いが、関東周辺の東名高速と比べると、北陸自動車道の実勢速度が明らかに高く、長距離トラックに追い越されるようなシーンがしばしばある。こうした日本と海外との差は、どこから生まれるのだろうか?

アメリカは「労組」の力が強くドライバーにゆとりが感じられる

 あくまでも私見だが、日本のトラック輸送は時間厳守が厳しいのではないだろうか。むろん、トラック管理会社の経営方針によっても、状況は違うと思う。また、近年は輸送業界でも、働き方改革は着実に進んでおり、安全運航第一のため、十分な休息時間も確保するよう業界内でのガイドラインが作成されている。  それでも、そもそも日本は時間厳守に厳しいなかで、物流事業者に対する各方面からの要求が高い。そうなると、トラックドライバーの急ぎたい気持ちのなかで、乗用車ドライバーに対する心の余裕が薄れてしまう場合があるのではないだろうか?  一方、欧州やアメリカの場合、トラック業界での労働組合の力が強い。自動車工場で働く人たちや、ハリウッドなどで働く映画産業関係者でも、日本と比べて明らかに労働組合の影響力が強いことと同じだ。  そうしたなかで、トラックドライバーはトラック管理会社に対する立場も強く、結果的に乗用車ドライバーに対する心の余裕が生まれやすい環境にあるのではないだろうか?  筆者は、全米各地を移動する際、長距離トラックが利用する大型ドライブインをよく利用し、トラックドライバーと同じシャワー室を使い、ビュッフェスタイルのレストランで食事を獲る。日本に比べて長距離トラックの移動距離は長いため休憩時間は十分にあり、さらに労働組合の後ろ盾もあり、ドラックドライバーは大らかな感じの人が多い印象だ。  一方で、日本では近年、国がトラック各メーカーと連携して、新東名などで自動運転によるプラテゥーニング(電子連結走行)の実証試験を行っている。こうした新技術によって、安心安全な運航はもちろんのこと、ドライバーの心の余裕を持ってもらうことで、日本でのトラックと乗用車の関係が円満になることを期待したい。

桃田健史

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