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“逃げ顔”と“つかまり顔”はどこで決まる? ゴルフクラブの眺め方講座【アイアン編】

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みんなのゴルフダイジェスト

アイアンの形状はロングアイアンからウェッジまで番手ごとに微妙にシェイプを変化させている。そこには番手ごとの役割を明確にする意図があるという。ギアライター高梨祥明がアイアン選びのポイントにもなる眺め方を指南する。

意外に気にされないトップブレードのカーブ。7番アイアンが見極めのポイント!

アイアンの見極めポイントはたくさんあるが、今回はいわゆる“顔”の見立てについて考えてみたい。構えたときのアイアンの“顔”。人それぞれに好き・嫌い、構えやすい・構えにくいがあると思うが、その見極めの一つをご紹介したい。 まず写真01で示すのは、ブリヂストンスポーツに保管されていた「J’sアイアン」のマスターヘッドだ。これは同社が「J’sアイアン」(1994年製)の開発にあたり、当時ジャンボ尾崎とともにアイアンの開発を担当していたクラフトマン、後藤勝寛氏がハンドグラインドしたものだという。これが形状マスターで、いわゆるBS顔の原点にもなっている。 「J’sアイアン」といえば、7番アイアンと8番アイアンの間に明確な線引きがされているアイアンとして有名。まるで2セットがコンビネーションされたアイアンのようだといわれる。その所以はロングアイアンから7番まではいわゆるアイアンの顔立ちで、8番からはウェッジの流れになっているからだ。 J'sといえばグースが強いアイアンのイメージがあるが、今回の見所はネックやオフセット(F.P.)ではない。あくまでもトップブレードのラインの話である。実はここが真っすぐか、丸いかでヘッドの見え方が大きく変わってくる。アイアンとウェッジではトップブレードのカーブが決定的に違うのである。 その見え方(カーブの度合い)の境界線が7番アイアンである。ここの在り方が1セットとしてのつながりを持たせるか、J’sアイアンのようにミドルとショートの差を意図的に設けるのか分水嶺となっている。

トップラインが真っすぐなら“逃げ顔”。カーブをつければ“つかまり顔”になる!?

それでは早速、「J’sアイアン」の7番と8番のトップブレードのラインに注目していただきたい。7番はヒールからトウにかけてほぼ真っすぐのライン。8番は急激に丸みを帯びていることがわかるだろう。 アドレスカットで見ると、7番アイアンはトウ先が後ろにめくれているようにも見える。いわゆる“逃げ顔“である。これはトウ先を削ったり曲げたりしているわけではなく、トップブレードを真っすぐにすることで生まれる視覚的な効果。ヒールからトップブレード、ヒールからリーディングエッジのラインでできる扇型を強調することで、フェースが被って見えないようにしているのだ。 一方、8番アイアンはトップブレードにカーブを付けることで、まるで掌で“包み込むような”イメージになっている。真っすぐなリーディングエッジに対して、丸みを帯びたトップブレード。これがウェッジっぽいシェイプの秘密なのだ。 「J’sアイアン」は、8番まではウェッジのようにピンをデッドに狙う、つまりスピンコントロールして使うクラブであるべき。7番はフルショットベースで使用していくクラブということで、明確に差別化されて開発されている。だからこそ、7と8のあいだにアイアンとウェッジのごとき境界線がくっきりとできているわけだ。これはジャンボ尾崎というスタープレーヤー用に作られた、パーソナルモデルアイアンらしい思い切ったやり方である。 一般的なアイアンでは7番はショートアイアンへのつなぎ目番手として、トップブレードを丸くし始める場合がほとんど。また、アマチュア向けのラージサイズアイアンになると、6番さえもやや丸みのあるトップブレードになっていることも少なくない。なぜなら、その方が、“つかまりやすい顔”に見えるからである。 世の中にはフェースが被って見えないほうがいいという人もいれば、逆につかまる感じがしないと不安という人もいる。どちらが正解というわけでもない。 見極めポイントは、トップブレードの丸みだ。真っすぐなら“逃げ顔”、カーブしていれば“つかまり顔“である可能性が高い。7番アイアンはその分水嶺にあたる。ちょうど今どきの試打用アイアンは7番であることが多いから、ぜひ様々なモデルのトップブレードの丸みとフェースの見え方の違いに注目して欲しい。まずはおうちで自分のアイアンのトップブレードの丸みを眺めてみてはいかがだろうか。

高梨祥明

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