方法2．直前の予約にチャレンジしてみる

　前述したように京都の宿が取りにくくなるのは桜と紅葉の季節です。しかも宿は何カ月も前から予約されています。ところが桜にしても紅葉にしてもなかなか人間の思惑通りには咲いたり、色づいたりはしてくれません。ここが自然の面白いところであり、また難しいところでもあります。予想に反して咲くのが遅れたりするという予想が出てくると、近づいた頃にキャンセルが出ることもあります。逆に早い時期に咲いてしまったりした場合も同じようなことが起こります。 　したがって、時間に余裕のある人であれば、直前に予約サイトを訪ねたり、直接宿に電話して聞いてみたりするのも一つの方法です。このやり方の場合、あらかじめ予定が組めないということと、当然ですが満開や最高の見頃ではないという難点があります。しかしながら桜や紅葉が人間の都合に合わせてくれるわけはありません。それもこれもまた自然だということを考えればそれでも十分楽しめるでしょうし、同じ京都でも場所によって微妙に見頃の時期が違いますから、それなりに楽しめる余地は十分あると思います。 　私はいつもハイシーズンに訪れることは少ないのですが、どうしても案内してほしいということで人に頼まれて一緒に行く場合は、方法1の京都市内以外の宿を取るという方法を利用しています。特に大阪方面であれば、JR、阪急、京阪と三つの路線が並行していますから、大阪市内までの途中、高槻、茨木や守口といったところでもそれなりに宿を取ることが可能です。どうしてもハイシーズンに行きたいということであれば、こういう方法もあるということも考えてみてはいかがでしょうか。 （経済コラムニスト・大江英樹）