九大の病院キャンパス内にスタートアップ施設開設へ ライフサイエンスラボとは?
■開発の確度が上がる」と期待 新型コロナの世界的流行で注目度が増したライフサイエンス市場は、少子高齢化が進む中、今後も拡大すると予測されています。 政府は今年7月、医薬品産業を日本の成長産業と位置づけ、新薬の研究開発を行うスタートアップへの投資を増やす方針を表明しています。 NOVIGO Pharma 石濱航平 CEO「薬というのは1社単独で開発していくのは相当難しいと思います。大学であったり連携する企業だったり、スタートアップ同士での意見交換は大事ですので、そういう場が形成されることで、より開発の確度が上がって実用化までの道筋が確固たるものになっていくのではないかと考えています。」 ■世界のライフサイエンス市場 アジアの創薬拠点を目指す「福岡馬出ライフサイエンスラボ」。 施設を手がける福岡地所は資金調達から臨床開発まで手厚いサポートを提供したいとしています。 福岡地所・開発事業一部 智原南斗さん「世界のライフサイエンス市場は、2023年で約150兆円と言われています。これが2030年には約250兆円規模へ成長すると予測されているので、福岡地所としては馬出の地からグローバルに羽ばたくようなスタートアップを生み出せるよう全面的にバックアップしていきたいと思います。」 ■国の内外からスタートアップ呼び込めるか 2012年、福岡市は雇用創出や経済の活性化を目指し、「スタートアップ都市」を宣言しました。 国家戦略特区の認定を受け、スタートアップ企業の法人税の負担を軽減したほか、廃校となった中央区の大名小学校を改装して2017年に創業支援施設フクオカ・グロース・ネクスト(=FGN)を開設。 昨年度末までに入居企業98社が合わせておよそ422億円の資金を調達するなどの成果を上げてきました。 運営は福岡地所など4社が行っていて、今年度からは入居企業に限定せず、福岡市に本社を置くスタートアップへの支援も行っています。 都市近接型のライフサイエンスラボの誕生で、国の内外からスタートアップを呼び込めるのか注目されます。
RKB毎日放送