韓国在住者が本当においしいと思う「インスタントラーメン」TOP5! 販売数1位、一風変わったラーメンも
◆5:ココミョン(ココ麺/꼬꼬면)
このラーメンが販売されるに至った経緯は一風変わっている。2011年にあるバラエティー番組内でラーメン料理大会が行われたのだが、あるタレントが作ったというこのラーメンがかなりおいしいということで、食品会社パルドが同年商品化した。 タレントは、祖母が作ってくれた鶏煮込みスープにインスピレーションを受けて作ったと話しており、番組内で準優勝している。 韓国ラーメンとしては珍しく、スープはやや透明感ある白色。これまで紹介してきたラーメンの中で唯一赤くないラーメンだ。 だからといって辛くないわけではない。激辛で有名な忠清南道・青陽郡産の青陽(チョンヤン)唐辛子が使われているだけあって、一口食べるだけで舌がヒリっとくる。 でもこのラーメンの魅力はそこにある。コクがある鶏ガラベースのスープは、いうなればみそ汁ではなくすまし汁のようなもの。あっさり、さっぱりしている。そこに青陽唐辛子が入ることで引き締まった味に仕上がっている。韓国のインスタントラーメンとしては珍しいタイプの風味だ。 あくまで筆者の嗜好に基づいた紹介ではあるが……韓国ラーメン、種類が多すぎて何を買うか悩むという人は、とりあえずこれら5つのうちからトライしてみるのはいかがだろう。
◆作り方にこだわりがある?
ちなみに韓国ではインスタントラーメンの作り方にこだわりを持つ人が多い。「乾麺は2つに割ってから入れるか、割らずに入れるか」「スープの素は最初に入れるか、ある程度麺がゆだってから入れるか」「湯に入れた麺はほぐすか、ほぐさないか」など。 作り方を巡って仲間うちでちょっとした議論が展開されることもしばしば。 皆それぞれ自分のスタイルを持っているのだ。ということで、最後に筆者の作り方を述べて終わりにしたいと思う。 湯は少なめに。乾麺は割らずにそのまま入れる。麺の表面が少しふやけてきたら粉末スープをイン。卵を割り入れる。卵の表面に火が通るまで待ってから、麺と卵を箸で軽くほぐす。ゆで時間は短めに。麺がやや硬めの状態で火を消して器に入れる。いただきます。
▼松田 カノンプロフィール
在韓18年目、現地のリアルな情報をもとに韓国文化や観光に関する取材・執筆、コンテンツ監修など幅広くこなす。著書に『ソウルまるごとお土産ガイド(産業編集センター)』などがある。All About 韓国ガイド。
松田 カノン(カルチャーライター・コラムニスト)