【40代・50代「更年期治療」をアップデート!⑨】40歳過ぎて女性ホルモンが減ってきたら、絶対「骨ケア」! 骨粗しょう症を防ぐ決め手は「ビタミンD」
ビタミンDなしで、骨を強くすることはできない
「骨粗しょう症は生活習慣病と言いましたが、栄養状況が悪かった昔、小児に多かった“くる病”、成人では“骨軟化症”という病気があるのをご存じですか? 骨の石灰化ができず、骨がもろくなり、骨が曲がったり痛みを伴うことがあります。 そのおもな原因は、ビタミンD欠乏。骨というと、その材料であるカルシウムにばかり目が行きがちですが、ビタミンDがなければカルシウムは吸収されません。 にわかにビタミンD欠乏にスポットが当たり始めたのは、最近の研究で日本人の9割以上がビタミンD不足であると発表されたこともあります。原因としては、日本人がビタミンDが豊富な魚を食べなくなったこと、紫外線をガードしすぎているなどが考えられます。 ビタミンDは食べ物からとれるだけではなく、日光に当たることで皮膚でつくられるという特別な性質を持つビタミン。日光に当たらなさすぎてビタミンD欠乏が生じ骨が弱化するという、本来はあり得ないことが起きているのです。 ビタミンDは、最近は血液検査で簡単に測れるようになりました。疾患などにより、一部保険適用になっています。思い当たることのある人は、ビタミンD検査も受けてみるといいと思います」 第一に食事の見直しも大切だと続ける。 「魚中心の食事、そして適度に日に当たってビタミンDを増やすこと、それが無理ならサプリなどでビタミンDを取り入れることです。
また、骨を強くするには運動もとても大事。骨形成を促進する物質に『オステオカルシン』がありますが、これは骨をつくる骨芽細胞から分泌されるタンパク質。骨への適度な負荷や刺激を加えることで、分泌が増えることが解明されています。 やはり骨に対する運動は、日常動作でただ歩くという運動ではなく、はずむようなバウンス系の運動が必要のようです。 よく言われる『かかと落とし』もそれ。漫然と歩くのではなく、かかとから着地して地面を踏む意識、速歩などもいいでしょう。家の中でも、ちょこちょこ家事をして、トータルでそういう動作が増えるといいなと思います」
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