九産大の池間大智が値千金の一発! 「負けないエース」救った 福岡六大学野球
福岡六大学野球の春季リーグ戦(西日本新聞社後援)第5週第1日は7日、福岡市のペイペイドームで3試合があり、勝ち点3で首位を並走する九産大と九共大がともに先勝した。九産大は池間大智(4年・沖縄尚学)のソロ本塁打などで4-3で日経大に競り勝った。先発の渡辺翔太(同・北九州)が完投で4勝目。九共大は九工大を相手に10-0で5回コールド勝ちした。福工大は福教大を5-1で破った。8日は同市の九産大野球場で第2日の3試合が行われる。 【写真】独特の構えで打席に立つ九州国際大付の佐倉 ■ □ ■ 九産大の「負けない男」に訪れた最大のピンチを、女房役が一振りで救った。リーグ戦無敗中のエース渡辺が3点リードの6回に突如崩れて3失点。だが、追いつかれた直後の6回1死から池間が決勝の一発を左翼へたたき込んだ。値千金の今季1号となった池間は「チャンスをつくろうと直球狙いで初球から振っていった」と顔を紅潮させて振り返った。 渡辺は5回まで3安打7奪三振無失点と上々の内容だったが、投球数が100球を超えた6回に捕まった。「変化球が抜けてきた」と感じた池間は7回から直球中心のリードに切り替えた上、右腕に「ギアを入れろ」とゲキを飛ばす。以降は3イニング連続で三者凡退と渡辺を立ち直らせ、計156球を投げた大黒柱は今季4勝目、1年春から通算16勝目を手にした。 昨秋はリーグ4位の打率4割2分4厘でベストナインに輝いた池間。インサイドワークだけでなく打撃センスも光る背番号2は、3日に22歳の誕生日を迎えたばかりだった。この日はリーグ戦通算2本目の一発を含む2安打と「“2づくし”になりましたね」と笑う。 首位を並走し優勝を争うライバル九共大も大勝した。14日から始まる最終週に直接対決の2試合が組まれている。池間は「一番の目標は春8連覇。チーム一丸で突き進みます」と大一番を見据えて気を引き締めた。(山崎清文) ◆池間大智(いけま・だいち)2000年5月3日生まれの22歳。沖縄県糸満市出身。軟式野球を始めた潮平小1年から捕手一筋。潮平中で硬式「豊見城ボーイズ」に所属。沖縄尚学高では3年夏の県大会8強。九産大では1年秋から正捕手としてマスクをかぶり、21年には春と秋2季連続でベストナインに選出。168センチ、70キロ。右投げ右打ち。
西日本スポーツ