広島・常広が「ポスト九里」に名乗り!「2月のキャンプでいい入りできれば、開幕ローテ入り近づく」
広島・常広羽也斗投手(23)が「ポスト九里」に名乗りを上げた。プロ初登板初先発となった9月15日のDeNA戦(マツダ)で初勝利を挙げ、2年目の飛躍が期待される23年のドラフト1位右腕。九里亜蓮投手(33)のオリックス移籍で空く先発枠に意欲を示し「2月のキャンプでいい入りができれば、開幕ローテーション入りが近づくと思う」と言葉に力を込めた。 オフが充実している証かもしれない。ブルペンで計823球を投げた秋季キャンプ最終日に「12月、1月に何をしたらいいか…は大体つかめています」と語った常広。九里のオリックス移籍で空く先発枠への質問に、前を見て力強く答えた。 「春季キャンプでいい入りができれば、開幕ローテーション入りに近づくと思う。つまずくと1軍始動が難しくなると思うので、万全で2月1日に入れるよう1月を過ごしたいと思っています」 苦しんだ1年目の経験を無駄にはしない。プロ初登板初先発となった9月15日のDeNA戦で初勝利を挙げる鮮烈デビュー。その過程では、肩関節が緩む症状に悩まされ、コンディション調整に多くの時間を割いた。 「5月から投げられるようになりましたけど、そこまでがキツかった。投げ始めたらいけると思いますが、その状態に持っていくまで時間がかかる」 「自分でメニューを考え」時間を見つけては、関節を安定させるべくインナーマッスルを強化する。「僕の場合は動いていないと、今年と同じことになってしまう」と冷静に足元を見つめ、体力強化にも余念がない。1月の自主トレは母校の青学大で予定する。 「やらされる環境に身を置いた方がいいので、チームに交ざって練習しようかな…と。技術練習は1人でできますが、体力系のところは交ぜてもらわないと。(大学野球)4冠を達成した空気、雰囲気の中で練習したら、刺激をもらえるかな…とも思うので」 4本柱の一翼を担った九里が移籍することで一つ空くことになる先発枠。チーム内での争いが激化するのは間違いない。穴を埋めるには、8年連続で100イニング以上を投げてきた右腕と同等のタフさが求められる。 「今年はいろんなことが初めての経験で、分からないこともありましたけど、今は多くの先輩と話ができて、チームになじめているのでキャンプに入りやすい。状態よく保っていけば、数字や結果は勝手に付いてくると思っています」 常広が投げる150キロ超の真っすぐやフォーク、カットボールは一級品。コンディションを整え、開幕先発枠を勝ち取ってスター最前線に躍り出る。 (江尾 卓也)