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次期大統領選の結果は「分裂国家アメリカの過去」から見えてくる

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世界が一変してしまったコロナ禍。マスクが、アクリル板が、人と人とのつながりを断ち、ひいては社会と人とのつながりをも分断していく。そのようなコロナ禍において、貧富格差、黒人差別問題といったいくつもの暗部を曝すことになったアメリカ合衆国。 かつて、南北分断という大きな危機を乗り越え、統合国家としての道を歩んできたかに見えたアメリカは、今また、1人の大統領とともに、分裂への道筋をたどる瀬戸際にある。 トランプ大統領はアメリカ国民にとって悪魔か救世主か。アメリカは、再び分裂への坂道を転がり落ちていくのか――。11月、今後のアメリカの行方を左右する大統領選挙が行われる。『分裂国家アメリカの源流』の著者、水川明大氏に聞いた。

共和党と民主党の支持層は「別世界の住人」

今、アメリカ社会は深刻な分裂危機に直面していると言われている。その要因となる嫌悪・憎悪の火に油を注ぎ、分裂を助長しているのは、現職の大統領その人に他ならない。 2016年の大統領選において、対立候補のヒラリー・クリントンを「悪魔」と呼び、「監獄に入れろ」と叫んだ人物は、大統領となった今も、民主党を攻撃し続けている。 アメリカの党派対立(共和党vs.民主党)は、今や単なる政党間の抗争という枠を大きく超え、国民そのものを二極化するまでに至っている。 共和党支持層の45%、民主党支持層の41%は、相手の政党を「国に対する脅威」と見ており、共和の55%、民主の65%は、相手の政党を支持する友人がほとんどいないのが、今のアメリカの現状なのである。 なぜそんなことが起こっているのか。1つの理由として、トランプを熱烈に支持する共和党支持層の大多数は、右派のFOXニュースなどに情報源が偏っているという現状がある。 ここでは民主党寄りの見解が展開されることはほとんどなく、CNNやNYタイムズなど、民主党支持層が接する情報とはまるで違う情報をベースにした現実認識が生まれる。 結果、それぞれの党の支持層は、同じアメリカという国にいながら、お互いが別の「世界」の住人となり、共有している部分がますます無くなってしまっているのだ。まさしく「分裂国家」といってよいだろう。

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