小池都知事が記者会見8月28日(全文1)自宅療養者向け健康観察システムを導入
サステナブル・リカバリーという新たな視点
そしてこの以上の2点ですけれども、都政の新たな展開の柱となりますが、政策を進めるに当たりましてはサステナブル・リカバリーという新たな視点を提示しております。このサステナブル・リカバリーという言葉はよく環境関係で使う言葉でありまして、日本語で言うと持続可能な回復という言葉になります。新型コロナ以前の社会に戻るのではなくて、新しい日常の定着やデジタルトランスフォーメーションを駆使することで人々の持続可能な生活を実現していくという考え方であります。 リアルとバーチャルを効果的に組み合わせまして、子供たちがどんな状況にあっても学び続けられるようにする。そしてフリーランスを含めて誰もが安心して働き続けられる環境をつくる。またはコロナ禍にあっても芸術文化活動が保たれて、人々に楽しみや喜びをもたらす社会をつくる。こうした多様性と包摂性にあふれた、人が輝く東京を実現する。そのためのサステナブル・リカバリーの視点に立って何をすべきなのか検討するということであります。未来の東京を見据えました、この新たな方針に基づいて、長期戦略の策定や令和3年度に向けた予算、組織体制の編成、構造改革の取り組みを一体として進めてまいります。 この中で令和3年度の予算編成でありますが、この新たな方針に基づく施策を果敢に進めると同時に、今後想定されます厳しい財政環境を見据えて予算要求の段階からめりはりを強化してまいります。都民サービスを維持しながら都政の重要課題に積極的に対応していくという前提のもとで、都庁の管理事務費などの経常的、典型的、定型的な経費につきましては、新たにマイナスの10%のシーリングを導入してまいります。これは限られた財源をより効率的に使うためであり、またペーパーレスやデジタル化を進めるなど、職員にはいっそうの創意工夫を凝らしていただきたい。そして創意工夫によって都政全体の構造改革につなげていきたいと考えます。