秋の「ダリア」はドラマチック!心を揺さぶられる“今だけの美しさ”をお届け
藤野幸信さんが選ぶ「季節の贈り花」 今、この花を贈りたい!
「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが“今贈りたい”おすすめの花をセレクト。その花を使った、新作ブーケ&アレンジメントをさまざまなバリエーションでお届けします。 【写真】ダリアを使ったブーケ&アレンジメントをもっと見る
10月の花「ダリア」
藤野幸信/Yukinobu Fujino 広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「フルール トレモロ」オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を終了後、花の道に進んだ異色の経歴。著書『大切な人への贈り花』も好評。
花色がより冴える秋のダリアはドラマチック!
秋のダリアはとくに花色が鮮やかで美しく、この時期の贈り花には欠かせない主役花なので、たっぷり紹介させていただきます。 ダリアは球根植物で、4月に球根を植えつけると初夏から咲き始めます。真夏は開花を休みますが、切り戻しをしておくと10月~11月にかけて再び花を咲かせます。その時期になると昼夜の温度差が大きくなり、それが花色をより濃く、鮮やかにする一因といわれています。花形も引き締まって美しく、つややかな色を放つダリアを見ていると心を揺さぶられるようで、本当にドラマチックな花だと感じます。 今回ご紹介する贈り花で利用しているダリアはほとんどが中輪サイズですが、中輪といっても、大きなものは17cmくらいあり、中輪のバラ3個分くらいのボリューム感のものもあります。これだけ存在感のあるダリアですから、否が応でも主役になってしまいます。ときには目立ち過ぎてバランスが崩れることもありますが、そんなときには大きめのキクやガーベラなどを加えることで、全体が調和するようにしています。 ダリアは蕾で出荷されることはなく、しっかり咲かせた状態で出回ります。また、茎が中空のため、潰れてしまうと水あげがしにくくなります。そのため、花のもちが悪くなることもあるため、しっかりした茎で、適切な梱包をして送ってくれる信頼できる産地から取り寄せるようにしています。ハッとするほどあでやかな花色をそのままお届けできたら、きっと皆さん驚いてくださるだろう、と考えると、産地や生産者さんにまでこだわってしまうわけです。