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糖尿病の治療薬(2)飲み薬

配信

月刊糖尿病ライフ さかえ

糖尿病の経口薬は作用によって3種類に分類

 糖尿病治療に使用する経口薬、いわゆる内服薬は、2型糖尿病に対して使用されることが多く、その作用の仕方により、(1)膵(すい)臓からインスリンを分泌させる、(2)体内から分泌されるインスリンの効果を改善させる、(3)その他の三つに分けられます。 (1)膵臓からインスリンを分泌させる薬  前回も説明しましたが、現在の糖尿病治療では膵臓を疲れさせず、低血糖にならないことが基本となっているので、単剤では低血糖になりにくいDPP-4阻害薬が中心となっています。そして、この薬剤は発売開始後、処方数をどんどん増加させており、2015年ごろには糖尿病治療薬を使用している患者さんの7割以上で使用されるようになりました。 (2)体内から分泌されるインスリンの効果を改善させる薬  この薬の中で一番多く使われているのがビグアナイド系の薬剤となっています。この薬は、肝臓でブドウ糖を作るのを抑え、筋肉でうまくブドウ糖を使えるようにします。特に肥満のある糖尿病患者さんの多くは、体内から分泌されるインスリンが十分にはたらくことができないため、治療にはとても有効です。ただし、腎機能が低下している場合には副作用が発現しやすくなりますので注意が必要です。 (3)その他の薬  新たな作用機序であるSGLT2阻害剤が挙げられます。この薬剤は、尿と一緒にブドウ糖を体外へ出す作用があります。糖尿病に対する作用の他に腎臓を悪化させるスピードを低下させたり、心不全を軽減させる可能性も報告されており、今後の動向が楽しみな薬剤の一つです。  糖尿病治療薬は日々進化しており、1週間に1回のみ内服する薬剤などが発売され、ライフスタイルに合わせた治療薬を選択できるようになってきています。  さまざまな薬剤の知識を有する薬剤師は、患者さんのライフスタイルを把握することで治療継続しやすい薬剤の情報を提供することができます。糖尿病による合併症を発症させない、発症していたとしてもそれ以上悪化させないために、薬剤師もサポートしていきますので、一緒により良い治療を継続していきましょう。 東北医科薬科大学若林病院 薬剤部 副薬剤師長 佐藤伸輔(さとう・しんすけ) ※『月刊糖尿病ライフさかえ 2019年2月号』「お薬との上手な付き合い方」より