「自分なんて病」にかかってない?星読みで知った才能をちゃんと活かしてみたら「未経験から全国1位」になった元主婦の話【占星術士yujiインタビュー】
自分では大したことがないと思っても
――たとえば、どんなお客さんがいたのでしょう。 地方に住む、離婚したばかりのA子さんの話をしましょう。元夫に扶養されていた彼女は、働こうにも自分に何ができるのかわからない。才能はもちろん、得意なことも何もないけれど、生計を立てるためには何かしなくちゃいけないと、追い詰められていました。でも、僕が見たところ、A子さんには料理の才能があったんですよね。味覚も鋭いから、どんな料理も一口食べればだいたいのレシピがわかるんじゃない? と聞くと、それは確かにそうだと言う。だけど「それくらい誰にでもできるでしょう」と。 ――人って、自分にできることは大したことがないって思ってしまうところがありますよね。 まさに、A子さんがそうでした。でもね、たとえば運転なんて誰でもできるだろうと思われがちだけど、免許をもっている人は人口の6割以下だし、僕もできません。何かが「できる」という時点でそれは与えられた才能の一つなのだから、伸ばす努力をしたほうがいいんですよ。騙されたと思って料理関係の仕事をしてみたらどうですか、と言ったら、A子さんは上京して大手料理教室で働き始めました。それから数年後には、全国1位の売り上げを誇る人気講師になっていましたね。 ――すごい! 今は再婚して退職していますけど、勤めていたときにとったソムリエの資格を活かして、隙間時間に近所のレストランで働いているそうです。
必要なのは、才能を磨く勇気と覚悟
――ただ才能があったからではなく、上京したり、資格をとったり、A子さんが行動し続けた結果ですよね。 先ほども言った、勇気と覚悟がA子さんにあったからこそですね。あとはやっぱり、料理教室という場が彼女にフィットしていたのでしょう。もちろん最初はうまくいくことばかりではなかっただろうけど、向いていることなら褒められることも多いはずだし、何より楽しさを感じやすいからモチベーションも持続する。生徒をはじめとする他者から料理の腕前を認められ、結果を出せたことで、さらに人生の歯車はうまくまわるようになっていった。そうなると、多少の失敗では挫けにくくなる。いつのまにか大成功していた、という一見おとぎ話のような道筋は、自分の才能を上手に磨いて、エネルギーの循環をよくすることで生まれるんです。