ノブコブ徳井が断言「ハライチはさらに売れる」 嘘をつけない岩井、意外と人に懐かない澤部
平成ノブシコブシ・徳井健太がお笑いについて熱く分析する連載「逆転満塁バラエティ」。 第12回目は、「ハライチ」について。 ***
ハライチが吉本を選ばなかった理由
岩井勇気と澤部佑。ハライチがワタナベエンターテインメントに入った理由をご存知だろうか? 今ほどYouTubeが流行っていなかった時代、お笑いを志した人間は必ずどこかの芸能事務所の門を叩く。少し大げさに言えば、それがどこの門かで、その後の人生が大きく決まる。 そんな早過ぎる人生の大きな選択に、今から16年前、弱冠18歳の岩井青年はこう考えたらしい。 「吉本のような大所帯のなかでは、自分たちは目立てないかもしれない」 そして、数あるお笑い事務所のなかから、ハライチはワタナベエンターテインメントを選んだ。 ワタナベの養成所では見事トップに輝き、授業料全額免除の功績を得る。 岩井の読みはピタリと当たった。
「ノリボケ漫才」誕生の理由
そもそもハライチは、特に岩井は、売れたいからお笑いを始めたのだろうか? もちろん、そんな思いもあっただろう。けれどいつか岩井が言っていたのは、「M-1で優勝したい」ということ。お笑いを始めた当初の理由は、シンプルにそれだけだった。 ハライチのネタ作りを担う岩井だが、もともとは王道と呼ばれるタイプの漫才が好きで、中学高校時代はボケとツッコミの応酬で笑いを作る「掛け合い漫才」に憧れていた。 けれど、面白い、すごいと思う王道漫才師たちはなかなかブレイクしない。 それどころか解散する王道漫才師も出てくる始末。 「なんだそりゃ」 まっすぐで丁寧な漫才を頑張って磨いていたのに、売れて幸せになるのはひとひねり入れた、邪道や覇道を歩んでいる芸人ばかりじゃないか。 そして岩井はハライチの大発明である、澤部のノリボケ漫才を作り出す。 当時のお笑い界は沸いた。 ハライチという若手が、とんでもない量の笑いを獲っている。噂で持ちきりになった。 まさに新星現る。