ワコールHD、中期経営企画の進捗発表 ECは店舗連携など加速へ
ワコールホールディングスは12月9日、財務情報・非財務情報を統合的に報告する「統合レポート2024」を公式サイトで公開した。ECサイトの運営については、顧客データを活用した店舗との連携や取り置き・取り寄せサービスの拡大などを進める方針を示した。 同社は2023年11月、2026年3月期を最終年度とする中期経営計画(中計リバイズ)を発表した。中計リバイズは、不採算事業の対処やブランド戦略の見直しなどを実施し、顧客変化への対応力と収益力の強化、資本効率の改善を図るものだ。 EC運営については、通信販売事業部を2025年3月期から商品本部に統合し、ECサイトの商品レビューや購買データをタイムリーに商品開発に反映する連携をさらに強める方針を示した。 顧客戦略として、①顧客データを活用した店舗との連携強化 ②ECサイトやアプリの利便性向上 ③取り置き・取り寄せサービスのチャネルや店舗を拡大――を進めることで、新規顧客の獲得と既存顧客のロイヤルカスタマー化によるLTVの向上を目指すという。 コスト構造改革については、生産や材料のコストダウンや希望退職者の募集などにより「おおむね見込み通りの水準で進捗」としている。それでも為替影響や原材料の高騰もあり、削減効果は約60億円にとどまる見込みであることから、追加のアクションの検討や実施をしているという。
日本ネット経済新聞