『圏外を買う』時代へ デジタル依存から解放される方法とは
スマートフォンの普及でFacebookやTwitter、LINEなどのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を通じたコミュニケーションが急速に拡大している。もはやオンラインでの出来事ではなく、リアルと密接に関わってきており、便利は反面、危険も潜んでいる。5月24日には、ネット上でのつながりへの依存に問題提起する『ディス/コネクト』が公開されるなど、オンラインのコミュニケーションを巡っては、さまざまな議論を巻き起こされている。そんな課題の多いデジタルとの付き合い方について『デジタルデトックスのすすめ』の著者で、ライフハッカー[日本版]編集長の米田智彦氏に話を聞いた。 【動画】身近に潜むネットでの危険『ディス/コネクト』 「ネットでの “つながり”を求める背景には、さみしさ、心のスキなど、人の弱さがある」。米田氏は分析する。そもそも、日本に本格的にオンラインでのコミュニケーションが普及し始めたのは、2004年頃。「僕がmixiに登録したのが2004年。Twitterは2009年。Facebookは2010年。SNSが日本で普及して10年になる」(米田氏)。裏返せば、10年前には、こういった問題は発生していなかったことになる。 スマホの普及拡大によって、これまで『バーチャル』だったオンラインのつながりが、『リアル』と近づき、またITリテラシーの高くない人も使うようになり、問題が浮き彫りになってきている。「つながっている安心感とつながってないときに不安感と表裏一体となってしまった」と米田氏。 こんな話がある。近年、地方から都市圏の大学に進学する際、これまでの自分のイメージを一新させようと努力しても、SNSを通じて過去を調べられ、“大学デビュー”できない、という。合コンなど、男女が新しく出会う場が開催されるときも、事前にSNSでプロフィールを閲覧することが一般的になりつつあるそうだ。もはや、リアルでつながる前に、つながってしまう時代になってきている。