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「ジブリに口説かれた男」が鈴木敏夫から学んだ2軸バランス #新しい師弟関係 

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Forbes JAPAN

新型コロナウイルスの影響で、人との物理的な距離感、コミュニケーションの仕方が変わるなか、「いかに人間関係を育むか」は、この先の大きな論点のひとつだろう。 4月25日発売のフォーブス ジャパン6月号では「新しい師弟関係」に焦点を当て、全55組の師弟を紹介。本誌掲載記事から一部抜粋でお届けする。 セブン-イレブンのオムニチャネル戦略を率い、ネット通販サービス「オムニセブン」を立ち上げた元セブン&アイ・ホールディングス取締役CIOの鈴木康弘。カリスマ経営者と名を馳せたセブン&アイの鈴木敏文元会長の次男で、著書『アマゾンエフェクト!』などデジタルシフトで知られる存在だが、意外や、師はデジタルの対極にある。 鈴木康弘:私がジブリの鈴木敏夫さんに初めてお会いしたのは2003年頃。1999年に、私は「イー・ショッピング・ブックス(現セブンネットショッピング)」というネット書店を設立し、その後、アマゾンが日本に上陸したこともあり、独自の品揃えで勝負したく、敏夫さんに会いに行きました。 このとき、私はつい映画『もののけ姫』 のことで質問してしまいました。主人公のアシタカが呪いを解くために、たたらばに何日もかけて行くけれど、最後に炎に包まれたたたらばから出るときと距離と時間が合わない。論理的におかしいと思ったのでそのまま伝えると、敏夫さんは「わかる?」と笑うんです。 その後、突然、敏夫さんは私に「ジブリに来ない?」と。 そして「宮崎を呼んでくるね」と、社内から宮崎駿さんを連れてきました。宮崎さんは自身が構想する「町」があるといい、それを絵で描き始めたのです。お二人の感性を目の前で目撃して、刺激を受けない人がいるでしょうか。 以来、月に1~2度は敏夫さんに会いに行くようになりました。 敏夫さんからは直感的感性と哲学的論理性の両方を使うことの大事さを学びました。 敏夫さんが中心にいるだけで、まわりが自然と動く。多様な人たちが働くなかで、この2軸がしっかりしていることがビジネスにも重要なのだと思いました。 『ハウルの動く城』のキャッチコピーの意見を求められたことがあります。私が直感で選んだのは、「ソフィーは90歳の少女」。「少女」と「90歳」のアンバランスさがいいと私が言うと、 敏夫さんは「やっぱりそうだよね!」とおっしゃる。私も少しは敏夫さんから学べたのかなと思いました。 私も敏夫さんのように、若者や外の人に考えをぶつけて反応を見るようにしています。人の表情を見るだけで、それが師になるとも思うのです。  そのほか、マネーフォワードCEO辻庸介、マクアケ代表取締役社長の中山亮太郎、作家の辻仁成から政治家野田聖子まで、全55組の師弟関係を一挙公開。フォーブス ジャパン2020年6月号は、現在好評発売中! ご購入はこちらから。   鈴木康弘◎1965年生まれ。99年にイー・ショッピング・ブックスを設立。2014年、セブン&アイHLDGS執行役員CIOに就任。17年にデジタルシフト支援の会社を起業。 鈴木敏夫◎1948年生まれ。徳間書店勤務を89年にスタジオジブリに移籍、宮崎駿や高畑勲らの映画を数多くプロデュース。

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