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残暑にマスク、北海道でも熱中症急増 先週の搬送、昨年比3倍

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北海道新聞

 厳しい残暑が続く道内で、熱中症の救急搬送が増えている。総務省消防庁の速報値によると、道内で17~23日に熱中症で救急搬送された人数は計154人と、昨年同期の約3倍に増えた。主な症状は高熱や意識障害で新型コロナウイルス患者と似ており、医療機関などは対応に苦慮。27日も熱中症とみられる症状の救急搬送が相次ぎ、専門家は注意を呼びかけている。  154人の年代別の内訳は65歳以上が81人と5割強を占めた。18~64歳は57人、17歳以下は16人だった。  札幌の最高気温をみると、8月17~23日の平均は、今年は昨年より3度ほど高かった。さらに今年は「コロナ禍」が加わった。  熱中症に詳しい北光記念クリニック(札幌市東区)の佐久間一郎所長は救急搬送が増えた要因の一つとして、マスクを着用する時間が増えたことを挙げる。長時間の着用で顔周辺の体温が上がるほか、マスク内が呼吸で蒸れてのどの渇きを感じにくくなり、脱水症状に気づかないケースが増えているという。

コロナと症状類似、病院苦慮

 同クリニックでも、熱中症患者が例年より1割程度増加。症状は発熱や倦怠(けんたい)感などで新型コロナと似ており、区別がつかない場合は感染予防のため、別室で血液や尿を検査して脱水症状の有無などを判断しているという。佐久間所長は、感染を恐れて受診を控える高齢者がいると指摘し「熱中症を悪化させてから来院する人も目立つ」と懸念する。  帯広市内の開業医も、病院で新型コロナの感染の有無を判定するPCR検査が実施できないため、熱中症との判別がつかず、「昨年までと診察の負担が段違いに大きい」と話す。  実際に症状の判断は難しく、20日に熱中症の症状で救急搬送された小樽市内の60代男性が、搬送先で新型コロナの感染の疑いがあるとして検査を受け、陽性と判明したケースもあった。救急搬送を担う道東の消防組合の担当者は「熱中症の疑いで通報を受けた場合でも渡航歴など新型コロナへの感染も想定した聞き取りを実施しているが、判断は難しい」と打ち明ける。

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