Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

マスクで振り返る新型コロナ、トレンドは“価格”から“質”へ

配信

BCN

 新型コロナウイルス禍で消費者からもっとも注目を集めている商材といえば「マスク」だ。もはや外出時の必須アイテムとなっているが、コロナの影が忍び寄ってきた年初から緊急事態宣言解除まで、市場環境は大きく変化してきた。現在は供給の安定や気温の上昇によって、価格重視から質重視にトレンドが移りつつある。  そもそもマスク市場が盛り上がってきたのはいつからだったか。BCN+Rでマスク品薄を初めて報じたのは1月31日。薬局関係者から「1月16日、17日の受注は通常時の10倍以上」、家電量販店関係者から「春節期間の前年同期比で10倍以上の売れ行きになっている」とコメントが寄せられた。    この頃から、話題になっていたのがマスクの高額転売だ。品薄を受けてヤフオクやメルカリなどに相場をはるかに上回る価格のマスクが出品されるようになる。3月14日には経済産業省がネットオークション事業者に「マスクと消毒液の出品自粛」を要請し、中古市場からマスクが消える事態にまで発展した。    異業種のマスク市場参入も注目を集めた。家電メーカーのシャープは3月24日から重県多気郡多気町の工場で生産を開始。1箱あたり50枚入りで税別価格2980円(送料は全国一律660円)という割安感(当時比)もあって、4月21日の発売当日のECサイトには購入希望者によるアクセスが殺到した。    政府による「布マスク2枚配布」は一連のマスク騒動でも特に話題にあがったトピックだろう。安倍晋三首相が4月1日に記者会見で発表し、4月12日週から配送が開始された。感染者の多い都道府県から順次配布するとしており、まだ手元に届いていない地域もあるようだ。    賛否両論はいまだにあるが、政府支給のマスクは間接的に市場のマスク価格を押し下げる効果もあったという声もある。通販サイトの在庫から最安値を探すことができるウェブサービス「在庫速報.com」によると、マスク相場は4月25日に平均価格78円でピークを迎えて下落。5月24日時点では3分の1以下の24円になっている。    これまで価格にフォーカスされることの多かったマスクは、緊急事態宣言解除以降、質に目を向けられ始めている。重視するポイントにあげられているのが通気性や清涼感。今夏は感染の第2波を警戒して屋外・室内ともにマスクを着用することになるだろう。そうなると怖いのが熱中症だ。  マスク着用による熱中症はすでに事例も確認されている。学校再開にあたって不安を感じている子育て家庭も多いはずだ。すでに多くのメーカーが開発・販売を始めており、ユニクロが通気性の高い「エアリズム」の素材でマスクを製造するとも報じられている。    緊急事態宣言の解除で気が緩みがちだが、まだまだ感染症対策は継続の必要がある。マスクとの付き合いも長いものになることを覚悟するべきだろう。市場環境も現在の安定がいつまでも続くとは限らない。こまめな情報収集も欠かせない。「withコロナ」の時代をうまく乗り切るためにも「withマスク」の意識は忘れないようにしたい。(BCN・大蔵大輔)

【関連記事】

最終更新:
BCN