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《ブラジル》先住民が自主ロックダウン コロナ死者世界3位が目前 大統領「死は全ての人の運命」

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ニッケイ新聞

 【既報関連】新型コロナウイルスの死者が過去最多の1262人/日を記録した2日、コロナと戦う人々への慰めの言葉をと乞われたボウソナロ大統領が「死は全ての人の運命」と語って物議を醸したと2、3日付伯字紙、サイトが報じた。  この発言は、2日朝、大統領官邸前に集まった支持者達に向けて行われたもの。  いつものように官邸前に集まった支持者から、「コロナ禍で苦しでいる国民への言葉」を求められた大統領は、「信仰を持ち、我々がブラジルを変えると信じろ」と語った。だが、同じ支持者が「コロナと戦っている無数の人達にはなんと言うのか」と畳みかけると、「亡くなった人全てを悼むが、死は全ての人の運命だ」と答えた。  2日夜の保健省発表では、感染者は前日比2万8936人増の55万5282人、死者も前日比1262人増の3万1199人となった。1日の死者は5月21日の1188人を上回り、最多記録を更新した。  ブラジルの死者は3日朝10時には3万1309人に増える勢いで、死者数が右肩下がりの世界3位イタリア(3万3530人)を超えるのは時間の問題だ。  1日の死者の記録更新はサンパウロ州でも起きた。2日現在の同州感染者は前日比6999人増の11万8295人(100万人あたり2576人)、死者数は327人増の7994人(100万人あたり174人)。同州では感染者数も新記録だ。  100万人あたりの死者最多(507人)のアマゾナス州は、1日の死者が31人に止まり、計2102人となった。同州では、感染者急増で死者も出ている先住民保護区で、住民達がロックダウン(都市封鎖)を宣言するなどの自己防衛手段が講じられている。

 5月30日に8211人の感染者増を見て、州別感染者数3位となったセアラー州は、2日の死者が233人増え、3421人に。死亡率も375人に上昇した。  このような状況をうけて汎米保健機関(OPAS)は2日、「ブラジルの死亡率(全国平均は148人)は上昇が続いているし、5月11~25日には感染者が出ている市が68%増えている」として、州や市による社会隔離継続を勧告した。  OPASは、ブラジルでの検査率が100万人あたり4300件のみで、感染の実態がつかめていない事も懸念している。  感染者の実数がもっと多い事は、サンパウロ市内で感染率や致死率(死者数を感染者数で割った数字)の高い地区で行った無作為抽出調査の陽性者が5%余りいた事や、5月30日にサントス市で行ったドライブスルー式検査で、2066件中117件(5・7%)が陽性だった事でも明白だ。  ネウソン・タイシ前保健相はより多くの検査実施を訴えたが、実行出来ないまま退任。国と地方が一体となれず、感染拡大を許した事は、多くの医療従事者や国民の感染や死が証明している。

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