【新型コロナ】自宅待機する患者がいるのに、軽症者用ホテルの使用率が低いままの理由とは?
自宅で療養する人を減らすために、行政が用意しているのが軽症者の受け入れ施設です。 静岡県の場合は、5つの施設で592人が受け入れ可能としています。 ただ、きのう時点で県内には526人の自宅待機や自宅療養者数がいる一方、軽症者用ホテルを利用しているのは96人、使用率は16.2%にとどまっています。一体、なぜなんでしょうか。 「新型コロナ患者を受け入れている、静岡駅近くのホテルです。使用率はおよそ20%と低い状態が続いています。理由はなんと、清掃にあったんです。」 使用率が低い原因の一つが、ホテルの「清掃」にあることが分かりました。その驚きの理由について、療養施設で消毒業務などを行う専門業者は。 ●リスクベネフィット社長 「ここは今消毒をしているので(部屋から)出ないでください」と言っていても、(部屋の)外に出る方もいる。廊下とかの共用部分を作業している時にマスクなしで来る。そういうこともあると、作業員も危険のリスクが高まるので、フロアごとで出て行ってもらってからの作業になってしまうとかのタイムラグがある。作業の効率だけ考えればどんどんやりたいところだけど、(安全面から)できないところもある。」 軽症者用ホテルの清掃・消毒は、部屋単位ではなくフロア単位で行っているといいます。 部屋が空くたびに…とはいかず、稼働率がなかなか上がらないというのです。 さらに、社長は厚労省のガイドラインに基づく、それぞれの都道府県の運用方法にも課題があると指摘します。 ● リスクベネフィット社長 「マニュアルがしっかりしたものがあるのかと言ったときに現場任せ。都道府県単位なのでそれが進んでいるところもあれば、進んでいないところもあるので、(使用率に)開きが出てくる。療養施設が決まったのが(去年の)5月とか6月。その時のままの知見で進んでいる。もっと最新の知見が活かせていればもっと違うことになっている。それが活かせるか活かせないかで大きな差が出る。」 軽症者用ホテルの運用について県の担当者は。「ホテルの消毒・清掃はフロアごとに実施している。そのフロアにいる最後の患者が退去してから、消毒・清掃・備品準備・新たな患者の受け入れと進んでいく」 「フロアごとに消毒しているから、軽症者用ホテルの使用率が低いという一面はある。ただ、数日待たせることはあっても、ホテルに入るべき人を何日も待たせる事態は発生していない」