「お芝居ができず悩む時間すら楽しい」渋谷凪咲がホラー映画で見せた“笑顔の楽しい姿”ではない“裏部分”
11年在籍したアイドルグループNMB48を卒業し、俳優という夢に向かい進み始めた渋谷凪咲さん。バラエティでの活躍も多い渋谷さんが、俳優業についての思いを語る。(全2回の後篇。) 【画像】NMB48の卒業について話す渋谷凪咲さん。
卒業を考えるきっかけ
――昨年、夢だった俳優業に挑戦するため、11年間在籍したNMB48を卒業されました。 それまで卒業したいと思ったことは一度もなかったんですけど、演技のお仕事をさせていただいたときにすごく楽しくて、もっとお芝居がしたいと思ったのが卒業を考えるきっかけとなりました。お芝居ができなくて悩んだり、苦しんだりする時間すらも楽しいと思えたので、新しい環境でもっと演技の仕事に挑戦して新たな自分を発見したいという思いで、卒業を決意しました。 ――映画に出演するというのも夢のひとつにあったのでしょうか。 そうですね。私、映画館に映画を観に行くのが好きなんですよ。いまでも空き時間によく映画館に行くんですけど、「このスクリーンに、もし自分が映る日が来たらすごいな」と思ってはいました。 でも、遠いいつかの話だと思っていたので、まさかこんなに早く夢が叶うなんて思ってもいませんでした。 ――清水崇監督からは、「渋谷凪咲の新たな一面を引き出したい」と言われたそうですが、具体的にどんなリクエストが? 私は普段、喋り方がおっとりしていると言われることが多いんです。優しそう、と言われることも多いのですが、今回は教師という役なので、監督からは生徒に優しく寄り添うというより、しっかり強くある先生としていてほしい、という意味合いのことを言われました。 教師といっても臨時教師で、生徒役の子たちとも年齢が近いので、最初は優しいお姉さんのようなつもりでセリフを入れていたんですけど「それじゃあ生徒になめられる。そうではなく、先生は強くあるべきだ」と教えていただき、普段の自分ではないような口調で「しっかりした先生」像をつくっていきました。 あとは今回、ほぼ笑顔が出てこないところも特徴です。 これまで、アイドルでもバラエティでも、「笑顔の楽しい姿をお届けする」ことが自分の役割だと思ってやってきましたが、そこにたどり着くまでの裏側にある、悩みもがきながらもぶつかっていく姿を「表」として出しました。 これは、いままで見せてこなかった渋谷凪咲の裏部分なので、ここを監督に引き出していただけたのは自分でも勉強になりました。