Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

「塀の中」も新型コロナ感染リスク 国内最大、東京拘置所の対策は

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
47NEWS

 外の世界とは塀で遮断された刑務所や拘置所内も、新型コロナウイルスの感染リスクとは無縁ではない。密閉空間で大勢が集団生活しているため、いったん感染者が出ると、クラスター(感染者集団)になってしまう危険性も高い。施設内ではどのような対策を講じているのか。国内最大の拘置所、東京拘置所(東京都葛飾区)を取材した。(共同通信=今村未生)  ▽ピリピリした空気  東京拘置所には、カルロス・ゴーン前日産自動車会長のように東京地検特捜部に逮捕された人や、凶悪事件を起こした死刑囚が収容されているイメージがあるが、それは一握りにすぎない。大半は警察に逮捕され、起訴後に警察の留置場から移されてきた被告だ。平日には1日当たり10人以上が送られてくる。裁判で刑が確定するまで、ここで過ごすことなる。  地下にある「新入調所(しんにゅうしらべしょ)」。新しい収容者が、最初に通過する場所だ。感染が広がり始めて以降、マスクとフェースガードを着用し、防護服に身を固めた職員が待ち構えるようになった。ここで健康診断をし、所持品を全てチェックする。「感染を防ぐ要となる場所」(拘置所職員)だ。

 被告は刑務所に入る受刑者とは異なり、少し前まで一般社会にいた。感染を十分に疑う必要があり、新入調所にはピリピリした空気が漂う。  ▽陰圧室  4月上旬、せきをしていた60代の男性被告が、聞き取りに対し「入所前に熱があった」と申告した。発熱はこの時点で収まっていたが、ウイルスが外に漏れない「陰圧室」に入れた。その後、PCR検査で陽性と判明し、施設内でクラスターが発生せずにすんだ。  記者が拘置所内を歩くと、あちこちの床に赤や緑のテープが貼られていた。感染が疑われる収容者が行き来し、防護服を着用した職員しか立ち入れないゾーンと、それ以外の清潔なゾーンなどに区分けするためだと説明を受けた。  東京拘置所では収容者を①症状がなく陽性者との接触の可能性なし②症状はないが、陽性者との接触の可能性あり③PCR検査を受ける予定か、発熱などの症状があって陽性者と濃厚接触④陽性者―の4種類に分ける。収容するフロアをそれに応じて分け、洗濯や運動などの処遇についても、決まりを細かく定めた。例えば、発熱の症状がある収容者は、使い捨ての食器で食事させたり、入浴は単独でさせたりするという。

【関連記事】

最終更新:
47NEWS