福岡市が小中学校の給食費「無償化」検討…高島宗一郎市長「子育て世帯への支援拡大は喫緊の課題」
福岡市の高島宗一郎市長は12日に開かれた市議会定例会一般質問で、市立小中学校の給食費について、無償化を含めて検討する方針を明らかにした。完全無償化が導入されれば、福岡県内の中核市、政令市では初めて。 【写真】福岡市の高島宗一郎市長
市教育委員会によると、小・中学校と特別支援学校の児童・生徒数は計約12万人。1人当たりの給食費は、小学校が原則月額4200円、中学校は同5000円で、無償化した場合、約58億円の財源が必要と試算している。
この日の一般質問で堤田寛議員(自民)が、物価高騰で家計が圧迫されていることや市税収が増えている現状などを踏まえ、「本市も給食費無償化を検討していくべき時期に来ている」と質問。これに対して、高島市長は「子育て世帯への支援拡大は喫緊の課題。無償化を含む、より踏み込んだ子育て世帯支援について、今後教育委員会と連携して取り組む」と答弁した。導入時期は明言しなかった。
無償化を巡っては、子育て世帯への負担軽減を目的に多くの自治体で導入が進んでいる。県内でも田川市や築上町などが実施しているが、人口規模の大きい自治体は財源確保が課題となり、導入が進んでいない。