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「表現の不自由展・その後」、台湾の美術館で開催へ。《平和の少女像》も展示

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美術手帖

「あいちトリエンナーレ2019」の一企画として行われた「表現の不自由展・その後」が、今年4月に台湾の台北当代芸術館で開催されることがわかった。  「表現の不自由展・その後」は、日本国内において検閲や忖度などなんらかの理由で展示されなかった作品を集めた展覧会内展覧会。出品作品のひとつだった《平和の少女像》(2011)などをめぐり、政治家による介入や電凸攻撃などが発生し、8月1日の開幕からわずか3日で展示が中止された。その後、閉幕直前の10月8日に展示が再開。入場には抽選が導入され、多くの鑑賞希望者が押し寄せた。  そして「あいちトリエンナーレ2019」閉幕から約半年となる4月18日、この展示が台北当代芸術館で幕を開ける。  台北当代芸術館は、台湾初の現代美術に特化した美術館。レンガの建築は、日本統治時代に建成小学校(1919~45)として建てられたものであり、その後台北市政府官庁(1946~93)を経て、2001年に建成中学校とともに開館した(同館資料より)。  この歴史的な場所で行なわれる「表現の不自由展・その後」は、「Non-Freedom of Expression Exhibition」と題された(The Art Newspaperより)。美術手帖ではこの展覧会について、同館に取材。開催理由については次のようなコメントを得た。  「台湾には現在、アートや文化に対する検閲はない。しかし、アートや文学などはいまだに伝統的な考え方に制限されている。台湾の歴史を見ると、過去には様々な検閲が実際にあった。例えば日本統治時代の台湾では、特定の歌を歌うことができなかった。また台湾には白色テロの時代があり、戒厳令解除後でも一時的に様々な制限があった。今回の展覧会を通し、日本をはじめ、台湾やアジア、そして世界中の『不自由』を考察したい」。  展示内容に関して、《平和の少女像》の展示はほぼ決定しており、加えて「あいちトリエンナーレ2019」の不自由展から6~7点を展示予定だという。さらに同展では、台湾において検閲された音楽や文学、美術なども展示。ワークショップやトークイベントなどを行い、台湾における文化的表現に対する検閲を考察するとしている。  台北当代芸術館は、この展覧会のために諮問委員会を設立。「表現の不自由展」実行委員会とも連携しており、具体的な出品作品や作家に関しては、現在も日本側と検討している段階だという。

 

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