本塁打王ゲレーロJr.が球宴HRダービーを辞退。「あまりにスウィングが多すぎる」と健康面に危惧
球界最高峰のスラッガーの雄姿を“お祭り”で見ることはできないようだ。 ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)は現地時間6月28日、機構から招待を受けていた球宴ホームラン・ダービーへの参加を辞退したことを明かした。どうやらその理由は、自身の「健康面」にあるようだ。 【動画】ゲレーロJr.が大谷を粉砕! 完璧アーチをチェック 昨季48本塁打を放ってタイトルを獲得した神童は今季もその実力を発揮し、現時点でリーグ6位の18発をマーク。オールスター投票も一塁手部門ダントツトップに立っており、史上最年少で球宴MVPに輝いた昨年に続き、晴れ舞台に立つことが濃厚な状況だ。 球界きってのパワーヒッターとあって、やはり“怪力たちの祭典”HRダービーへの参加を望む声は少なくない。実際。ゲレーロJr.はルーキーイヤーの2019年には参加しており、惜しくも準優勝に終わったものの、史上最多の91本塁打を叩き込んで大きな注目を集めることになった。しかしどうやら、この時の経験が辞退を後押しすることになったという。 実は、ゲレーロJr.はマイナー時代から手首の状態に不安を抱えており、「ひどいスウィングをした時や、ボール球を振った時にはしっかり伸ばさないといけない」そうだ。それゆえ慎重にならなければいけないが、「ホームラン・ダービーはあまりにスウィングが多すぎる」ために故障の悪化を懸念。参加を見送る運びとなった。 「今は手首の状態は問題ないんだけど、注意していかなきゃいけない。もし悪化したら、チームの勝利に貢献できなくなってしまう」とはゲレーロJr.。「手首の問題はキャリアを通じて付き合っていかなければいけないと思う。だから、健康を保つためにできることは万全の準備をしておきたいんだ。そういうわけで、HRダービーに参加しない意向を機構に伝えたのさ」。 今季メジャー最多のホームランを量産しているアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)も、ダービー不参加を明言。2連覇中のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)や、“メジャーの顔”大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)ら有力選手の動向は不透明ながら、主役級が不在となるとイベントとしての格が揺らぎかねないが、果たして誰がいち早く名乗りを上げるのだろうか。 構成●THE DIGEST編集部