小学生カップル“中高生顔負け”の恋愛事情 5人に1人「付き合っている人がいる」令和の親、どう向き合う?
家庭での性教育は生き方教育
また、保護者の大きな心配として「性的なことに誘われないか」ということも挙げられるが、家庭で性について、どんなことを伝えればよいのだろうか。 菅原氏は「家庭での性教育は、『生き方』を伝えることを意識されてはいかがでしょうか」と話す。 たとえば、両親のなれそめや、どこでデートしたかなど、両親の昔話をなぞって話すことも、「生き方」を伝えることになる。 「そのなかで、『2人で子どもを持つことについて話し合って、あなたが生まれたのよ』と伝えれば、子どもが『必要とされて生まれてきたんだ』と感じられるとともに、『子どもをもうけることの重み』も伝えることができる」(菅原氏)という。 「子どもを授かったら育てなければいけないこと、だからこそ心身の準備ができるまで、興味本位で異性に自分の体を触らせないこと、また異性の体を触らないことは、ハッキリとお子さんに伝えてほしい」(菅原氏)
何でも相談し合える親子関係を築くには
取材していると、小学校高学年の女子は彼氏がいることを親に隠している子が多かった。恋愛に関わらず、子どもが親に相談してくれる親子関係を築くには、どうしたらよいのだろうか。 「親子で子どもがしたいことを楽しむ時間を、毎日少しでも取ってください。親子で心が満たされる時間の積み重ねが、親子の信頼関係になっていきます」(菅原氏) 一方、親と一緒にいるのに、子どもが「寂しい」と感じる状態では、信頼関係どころか、「子どもは外にぬくもりを求めるようになってしまう」(菅原氏)という。 共働き家庭も多いため、子どもと過ごす時間を長く取るのは現実的ではないかもしれない。しかし、菅原氏は「お風呂に入りながらでもいいし、子どもが寝るまでの時間、少しでも一緒に過ごすことで、子どもの心は満たされます」と話す。 働きながら育児をしていた菅原氏も、子どもが小学3年生くらいまでは、子どもが寝るまでの30分ほど、その日の子どもの気分に合わせてごっこ遊びをしたり、本を読んだり、おしゃべりしたりする時間を取っていたそうだ。 また、菅原氏は「親が子どもにいろいろな話をすることも重要だ」という。その日の仕事で感じたことや、ささいなことも子どもに話していれば、親の気持ちや考え方を子どもが知ることができるからだ。 「親に恋愛の話をしてもよいのか分からなければ、子どもは話せません。普段から、親も子どもにいろいろな話をしていれば、子どもも『パパやママにこんなことを話してもいいんだ』と思えるので、安心していろいろなことを親に話せるようになります」(菅原氏)