小学生カップル“中高生顔負け”の恋愛事情 5人に1人「付き合っている人がいる」令和の親、どう向き合う?
子どもを取り巻く環境変化が恋愛の低年齢化の背景に
彼氏や彼女とプリクラを撮ったり、嫉妬心が芽生えたり、中・高校生顔負けの恋愛をしている小学生もいるようだが、なぜ今、恋愛の低年齢化が見られるのだろうか。 「スマホの普及など、子どもたちを取り巻く環境の変化が大きい」と話すのは、NPO法人ハートフルコミュニケーション代表の菅原裕子氏だ。「TikTokやインスタなどのSNSは、リビングのTVとは違って、家族の目をはばからずに、1人で背伸びした内容の投稿を見ることもできる」(菅原氏) さらに、菅原氏は「親の意識の変化も、背景のひとつでは」と話す。 たとえば、小学生の化粧について、昭和の親世代(子どもたちの祖父母世代)は「小学生が化粧なんて」と、否定的な人が多かったが、SNSなどを見ていると、令和の親は「かわいいね」と、子どもと一緒に楽しんでいる人も見られる。 「おしゃれして『かわいい』と言われたい気持ちの先に、『異性からモテたい』気持ちが芽生えるのは自然な流れですよね。そしてSNSでは、化粧と同様、子どもの恋愛についても親子で一緒にワクワクできる親も見かけます」(菅原氏) 子どもと一緒にさまざまなことを楽しめる親が増え、おしゃれや異性への興味をオープンにできる環境になったこと、そしてスマホの普及も相まって、「恋愛の低年齢化は自然な流れでは」と、菅原氏は話す。
彼氏や彼女ができてからルールを作っても遅い
小学生の子どもに彼氏や彼女ができたら、親が気を付けるべきことはあるのだろうか。菅原氏は、「門限やスマホの使用時間などを親子で再確認するといった話もありますが、子どもに彼氏や彼女ができてから、家庭のルールを決めても子どもは納得しません」と話す。 「心配事が生じる前から、〇時までに寝る、宿題はその日のうちに終わらせるなど、基本的な生活サイクルが回せるよう、環境を整えておくことが大切です」(菅原氏) たとえば、子どもが彼氏や彼女と遊びに出掛けて帰宅が遅くなったとき、基本的な生活習慣が確立されていれば、「〇時に夕飯を食べ始めるから、〇時までに帰ってくる約束だよね?」と注意することができる。しかし、生活習慣が定まっていないなか注意をしても、「今まで時間なんて決まっていなかったのに」と、子どもは素直に聞き入れられない。 「小学校3~4年生くらいまでの子どもは、特に親の影響を大きく受けます。それまでに、親子の信頼関係や生活習慣、家でのルールを確立することがとても大事です。それができれば、門限などのルールについて注意することがあっても、納得感が生まれる」(菅原氏)