「EXEとVSEのいいところを備える」…新・小田急ロマンスカーが設計開始
小田急電鉄(東京都)は9日、新型ロマンスカーの設計を始動したと発表した。輸送力強化や展望席設置などを視野に入れ、新型車両としては11年ぶりとなる2029年3月の運行開始を目指す。 【写真で見る】世代を超えて愛される小田急の歴代ロマンスカー 新型車両は、特急ロマンスカー・EXE(30000形)の代替として製造する。1996年に通勤特急としてデビューしたEXEは定員578人(10両編成時)で、ロマンスカーとしては最大の座席数。7本のうち5本はリニューアルし、特急ロマンスカー・EXEαとして営業運転している。今後EXEは廃止される。また、新型車両は、昨年末に引退した特急ロマンスカー・VSE(50000形)の後継としても位置付ける。 着手したのは今月2日で、車両の内外装デザインは「COA(コア)一級建築士事務所」(東京都)とともに作り上げる。熊本県の復興拠点施設などを手がけてきたが、鉄道は初めて。建築事務所のデザインは数々のロマンスカーを設計した岡部憲明さんの事務所に続き、2例目。 小田急によると、今後約1年かけて設計図を作成し、最短で来秋から車両の製造に着手するという。担当者は「EXEとVSEのいいところを兼ね備えた車両を作る予定なので、楽しみにしてほしい」と話している。
神奈川新聞社