行政機能のリスク分散-災害やクラスターに備え、福知山市が三和にサテライトオフィス
京都府福知山市は、市役所本庁舎内でのクラスター(小規模集団感染)発生、災害などの有事に備え、行政機能のリスク分散のため、遠隔地で本庁舎に関する業務ができる通信環境を整備する「サテライトオフィス」を、三和町千束の三和支所(旧三和町役場)2階研修室に設定した。 市が進めるテレワーク環境づくりのなかで、個人情報など職員の個人宅で扱うことが適切ではない業務の取り扱いが課題に上がった。そのため、市が管理する場所で安全性が担保されるサテライトオフィスを設けることにして、利用頻度がそれほどなく、浸水の危険性が低い三和支所2階研修室を選んだ。 市は、窓口業務を受け持つ本庁舎の各部署が遠隔勤務をする場合に必要な通信環境をまとめ、これまで本庁舎でしか対応できなかった税と介護分野の特殊ネットワークが使える環境をサテライトオフィスに整備。このほか、住民票などを扱う基幹系システムなども入れて、パソコンや机、椅子などを準備すればすぐに業務にかかれるようにした。 サテライトオフィスを所管する市情報推進課は「有事の際にも市民サービスを低下させないための対策の一つ。詳細な運用条件を固めて適切に使っていきたい」としている。