「森をレンタル」するサービスが急成長 全国から440組が予約エントリーするなど反響大! スタートから4年で12道府県に拡大 コロナ禍のアウトドアブームで抱いた“期待”と“不安”をビジネスに転換
従来のキャンプ場にはない「森林レンタル」ならではの魅力とは?
森林レンタルサービスが、これほどまでに人気を集めた理由は何なのでしょうか。従来のキャンプ場にはない、レンタルならではの魅力について、田口さんはこのように話します。 田口房国さん: 「自分の区画に落ちている木や枝、キノコや山菜も自由に使えることが普通のキャンプ場にはない魅力。年間契約なので予約やチェックインもなく、行きたい時にいつでも行くことができ、天候が悪い時などはすぐに帰ることもできる。落ちている木や枝を使ったブッシュクラフトも大人気で、椅子やテーブル、すごい人だと秘密基地のようなものまで作ってしまうんですよ」 利用者へのアンケートでも、「静かにのんびりできる」「自由に過ごせる」ことに多くの人が満足しているという結果に。レンタル契約は年単位ですが、利用者の約8割が継続を希望するといいます。
森林所有者側にも大きなメリットをもたらしています。これまであまり管理できずに放置していた森林を貸し出すことで、新たな収入源が生まれるだけでなく、自分の山への関心が高まり、所有者自身も森林に足を運ぶようになったといいます。さらに、利用者が草刈りなどの作業を行ってくれるため、林内が徐々にきれいになっていくという副次的な効果も。 予想以上の反響を呼んだ画期的な森林レンタルサービス。田口さんは、すでに今後の展開も見据えていました。 田口房国さん: 「まずは全都道府県に展開して、身近な森林に気軽に行ける仕組みを作り上げたいと思っています。キャンプ利用だけでなく、事業目的など他の用途にも森林を利用できるようにしていきたい」 全国展開や用途の多様化を通じて、さらなる発展が期待される「forenta」。この新しいサービスが、次世代に豊かな森林を引き継ぐための重要な役割を果たしていくことになるのかもしれません。