こだわり仕上げを実現してくれるプロショップへ外装ペイントを依頼!!
強い思い入れがすべての原動力なり、実践されることが多い旧車のレストア。せっかくフルレストアするのであれば、旧車のペイント経験が豊富なプロショップへ依頼することで、オーナー自身が知らなかった特徴を新たに知ることもある。パールホワイトにも、様々なタイプがあるそうなので、旧車に詳しいペイントのプロショップへ相談した。 【画像】レストアの作業工程をギャラリーで見る(15枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ
旧車タンクは燃料キャップの口金クラックに要注意!!
ペイント依頼したガソリンタンクは、過去にリペイント歴があったのと、パールホワイトの色味が違っていた。また、キャップの口金部分からはガス漏れを起こしていたので、口金の隙間はしっかりクーリニングしてから板金ハンダで処理することにした。先が尖ったデザインカッターやPカッターを利用して、ゴミを除去した。
事前補修も含めてハンダ板金で修理しよう
鈑金ハンダを利用して口金周囲をハンダづけすることで、ガス漏れを封じ込める作戦。この方法ならガス滲みや漏れの心配は無用になる。以前は液体フラックスを使っていたが、サビに対して後処理が大変なので、最近はフラックスレスの鈑金用ハンダを利用するドリーム商會。ハンダゴテの熱量は200W 級。ハンダ後の表面は削って整えられる。
サフェーサーでペイント前下地を整える
ハンダ板金によるガス漏れ修理が終了したら、タンク全体をサンドブラストで旧ペイントを剥離除去。口金周辺を再度脱脂洗浄してから乾燥させ、口金とコック穴周辺をマスキングしてからサフェーサーを吹き付ける。後々のさび止めと仕上げペイント前の下処理だ。サフが乾燥したら全体的にサンドペーパーで足付け研ぎを入れて、仕上げのペイント工程へ入る。
過去に塗ったパールホワイトの色見本とDT-1色
過去にもDT1の施工実績が何度もあるドリーム商會。パールホワイトでも初期型DT1やAT1に採用された、やや「青みがかったパールホワイト」で、再現して頂く。過去にペイントしたときの色見本も保管してあった。
当時物「初期型タンク」のストライプを見本にマスキング
ドリーム商會へ向かうと、色見本に合わせたパールホワイトの地色ペイントはすでに完了していた。やや「青みがかったパールホワイト」が再現されていてひと安心。いよいよストライプ入れに入るが、今回は、初期モデルのゴールドタンク(未再生部品)をバイク仲間からお借りして、ストライプを厳密に測定再現させていただくことに。ところが、これが実は微妙な結果で、当時のマスキング技術なのか、場所場所で太さが異なり左右でもバラツキがありました。そこで、ぼくの希望で若干ながら太さを修正して頂くことにした。たいへん面倒な作業を引き受けて下さり、本当にありがとうございました。ストライプ部分のマスキングを終えたら全体を覆い、いよいよ黒ストライプのペイント。乾燥後にマスキングを剥がすと、いい感じに仕上がっていました。乾燥後にストライプのバリとりを行い、極薄くクリアペイントを入れて完成!!