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「1%でも可能性を残して」高校生の願い…特別な文化祭つくるまで 「やっぱり、なんでこの年なんだろう」

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「スキー部のかき氷」ができない

ただ、桐朋祭の目玉の一つである、飲食の模擬店については、この時点ですでに難しいという話に。「飲食の模擬店ができないのは、ダメージが大きかった」と小杉さんは振り返ります。桐朋祭の模擬店は、部活や有志団体ごとに出店しますが、「スキー部のかき氷とか、模擬店を出すことが伝統になっている団体も。『先輩たちがやってきたものができる』と楽しみにしていた人たちも多かった」。 小杉さんたち実行委員会はそんな生徒たちの悔しさを知っているからこそ、WHOの報告書なども引用しながら「かき氷だけでもやらせてもらえないか」など、いくつも企画書を書き上げ教員側に提出するということもありました。それを受けた学校側も検討はしましたが、最終的には「マスクを外して食べ歩くことにつながる」という判断をせざるを得ませんでした。 顧問の近藤龍教諭からこの頃伝えられたのは、「できないことを増やした『劣化版』の桐朋祭ではなく、この時代だからこそできることをやろう」ということでした。

「やる気」のギャップに苦しんだ

学校が再開した6月。実行委員会では、この頃から、授業が始まる前の時間を使って定期的に集まり、どんな桐朋祭にしていくかを頻繁に話し合うようになりました。 6月の最初の方では、実行委員会の中でもまだ、「こんな形でやる必要があるのか」などの意見もありましたが、オンライン開催の案なども出始め、「『もう一回準備していこう』と気持ちが切り替わっていきました」。 そして、実行委員会以外の生徒たちに対しても、今年の文化祭は形を変えて9月に開催することを発表。「例年通りとはいかないが、桐朋祭は9月に開催する」と伝えました。 しかし、返ってきた反応はここでも「例年通りのものでなければやりたくない」という声が大多数。 「男子校だし、女子が来るのを楽しみにしている生徒もいます」と小杉さん。入場を制限することについても反発はありました。 小杉さんは、「実行委員会の場合は、桐朋祭さえできればモチベーションがあがりますが、それ以外の生徒にとっては、やりたかったことが完全に吹っ飛んでしまっている子もいます」と、実行委員会以外の生徒たちの気持ちがついてこず、「前を向き始めている実行委員会と、そうでない生徒たちとのギャップがあった」という6月を振り返ります。 その一方で、「励みになった」というのが、ステージ発表などを予定し、休校中も自宅で練習していたバンドからの「やれるだけのことはやりたい」という声。「6月の最初は熱量が100分の5だったとしたら、いまは50くらいにまではなっています」と、学校全体での盛り上がりを期待しています。

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