渋野日向子VS原英莉花マッチプレー対決の結末は…最終7番パー5のグリーン上で勝負決まる
女子ゴルフで98年度生まれ「黄金世代」の渋野日向子(26=サントリー)と原英莉花(25=NIPPON EXPRESSホールディングス)が13日、都内で行われたシミュレーションゴルフのイベントに参加し、7ホールのマッチプレーで対決した。設定されたコースが映し出されたスクリーンに向かい、実際にボールを打つと、打った角度や強さに応じてボールの行方が忠実に反映されるというもの。渋野が仲の良い原を誘う形で、この日の対決が実現した。最前列は定価5万円ながら、熱心なファン約300人が会場に駆けつけ、対決の様子は「U-NEXT TV」でも生配信され、会場内外で盛り上がった。 【写真】笑顔でガッツポーズする原英莉花 7ホールの主なプレー内容、やりとりなどは以下の通り。 ◇ ◇ ◇ 【1ホール目=392ヤード、パー4】 ・オナーの渋野のティーショットは、右の林へ。「えーっ! かなしい…。ショック」。 ・続く原のティーショットはフェアウエーをとらえる。 ・渋野は残り209ヤードからの第3打へ移行。その第3打はピンまで17メートルと距離を残す。 ・原は残り151ヤードからの第2打を11メートルと寄せきれなかったがパー。 ・この日使用したシミュレーションゴルフ「フルスイング」のアンバサダーを務め、自宅にもセットしていながら、感覚をつかみきれなかった渋野はダブルボギー。原の1アップ。 【2ホール目=486ヤード、パー5】 ・オナーとなった原は、ティーショットを左バンカーに入れる。渋野も右バンカーへ。 ・バンカーからフェアウエーウッドで果敢に攻めた原の第2打は、再び右のバンカー方向に飛び「やだー、やめて!」。絶叫が届いたのか、バンカーには入らなかったがラフへ。 ・第3打の残りは原が85ヤード、渋野が26・5ヤード。原はピンまで13メートルのグリーンエッジから、パターでバーディートライ。これは決められなかったがパーセーブ。 ・渋野は4メートルのパーパット。慎重にラインを読み「原ちゃん、待たせてごめんね」と話したが、これを決めて会場は大盛り上がり。「ガッツパーだ!」と、渋野も大喜びだった。 【3ホール目=160ヤード、パー3】 ・原はティーショットでグリーンをオーバー。渋野は5番ユーティリティーのティーショットでグリーンを大きく越えてOB。「ショックーッ!」。 ・渋野は21ヤードのアプローチの第3打に移行。これも寄せきれない。 ・原はグリーンの外、ピンまで10ヤードからの第2打をパターで寄せてパー。渋野の第4打を待たずに原の2アップ。 【4ホール目=305ヤード、パー4】 ・原はティーショットを左の林に打ち込む。対する渋野はフェアウエーに運ぶ。飛距離も260ヤードのナイスショット。 ・渋野はアプローチに苦しみながらも、長いパーパットを決めて両手でガッツポーズ。原はボギー以上が確定しており、原の1アップと差を縮める。 【5ホール目=157ヤード、パー3】 ・渋野は「ちょっと飛んでるから」と、アドレナリンが出て普段よりも飛距離が出ることを想定し、1番手落として7番アイアンでティーショット。だがグリーンをとらえきれず、ピンまで11ヤードと距離も残す。 ・原も7番アイアンでティーショット。ピンまで残り21ヤードの「もしゃもしゃ」と表現するラフへ。だが第2打を寄せてパー。 ・渋野は第2打のアプローチが「ラフに食われた」と、繊細に再現されたシミュレーションゴルフの精度の高さに嘆き節。4メートル残ったパーパットが左に切れ、ボギーとして再び原の2アップ。 【6ホール目=414ヤード、パー4】 ・原のティーショットはフェアウエーをとらえ「気持ちいいっ!」。 ・渋野のティーショットも会心の当たり。飛距離は260ヤードで、原のボールを5ヤード越えていく。 ・原の第2打はグリーンの絶好の位置に着弾も、強い傾斜でグリーン手前へとどんどん転がり「止まって~」。 ・原の第2打を見た直後に放った、渋野の第2打は、ピン奥に着弾後、バックスピンでピンまで2・6メートルに寄せる。 ・バーディーパットは原が6メートルを外したが、渋野が決めきり両手でガッツポーズ。会場のファンからは指笛や「フォーッ!」という大歓声が起きる。差を詰めていなければ、このホールを終えた時点で原の勝利が確定する中、原の1アップで、延長の8ホール目を含めれば、渋野の逆転勝利の可能性が出てきた。 【7ホール目=400ヤード、パー5(各種ハザードなど、距離は難しいもののセッティングが難しいパー5)】 ・ティーショットは渋野、原ともにフェアウエー。 ・第2打は、ピンまで148ヤードの渋野が8番アイアン、ピンまで168ヤードの原が5番アイアンを選択。ともに2オンに成功。グリーン上の勝負にもつれ込んだ。 ・原が9・3メートルのイーグルパットこそ決められなかったが、寄せてバーディー。 ・渋野が勝つには、9メートルのイーグルパットを決めるしかない状況。だが、これがカップに届かず、原の勝利が決定。原は両手でガッツポーズをつくって大喜び。 イベント終了後、報道陣の取材に応じた渋野は「リベンジしたい! (次回も)ぜったいこの人で(笑い)。練習してきます。ハハハッ」と、原への雪辱を誓った。自宅に同じシミュレーションゴルフの機材一式がある渋野の環境に、原は「ずるーい」と話し、2人で大爆笑していた。【高田文太】