常圧凍結乾燥技術で加工した果物の洋菓子 パナソニックがパティシエと考案
パナソニック くらしアプライアンス社は、開発を進めている常圧凍結乾燥技術で加工した果物ならではの特長を生かして華やかに彩った洋菓子を、パティシエの西園誠一郎氏と共に考案した。 【関連写真】常圧凍結乾燥果物を使った限定販売の洋菓子 常圧凍結乾燥技術は、くらしアプライアンス社が目下開発中の冷蔵庫の冷凍技術から誕生した新たな乾燥技術。常圧で湿度の低いマイナス20度の冷気を当てながら、冷凍過程の水分の昇華現象により生じる乾燥状態を制御し食品を乾燥させる。 食品成分と結合せず蒸発して気体になったり液体に戻ったりと自由に動き回れる水分である「自由水」の割合を0.6以下に抑え、微生物がほとんど増えない状態で長期保存がきき、常温で1カ月保存できる。 常圧凍結乾燥技術による新たな価値創造を検討する中で、「香り」をテーマに洋菓子を数多く手掛ける新進気鋭のパティシエである西園氏に、従来の乾燥技術では不可能だったフレッシュな風味を閉じ込めた新たな乾燥フルーツとしての高い可能性を評価された。 今回、今まで規格外として廃棄、または価格を下げて販売せざるを得なかったフルーツなどを新たなサステナブル食材として生かせる可能性を探り、常圧凍結乾燥果物をふんだんに使った洋菓子が完成した。 常温で流通する焼き菓子やチョコレートの見た目を大きく変える無二の食材として常圧凍結乾燥フルーツを用いた生菓子のような豊かな彩りのクーロンヌ サッシュ(リースケーキ)とタブレット タブロー(チョコレート)などを、一般向けに今月から年明けにかけ限定販売する。
電波新聞社報道本部