寒さ本格化! パーソナル暖房に最新スマートリモコン…電気料金高騰で広がる“節電術”【WBS】
全国で本格的な冬の到来となっています。懸念されるのが、電気料金が高騰している状況での暖房使用の増加です。こうした中、節電をしながら暖かく過ごす取り組みが広がっています。 今月から全国のイオンモールでは「ウォームシェア」の取り組みが始まりました。館内では従来に比べてソファ席などを100席増やし、滞在時間を長くしてもらうことで、家での消費電力を抑える取り組みです。 「滞在時間が増えれば、家の電気を消す時間が長くなるので、館内でゆっくりと楽しんでもらうためにソファの増設をした」(「イオンモール」販売促進部の竹田忍さん)
さらに、冬に陥りがちな運動不足を解消してもらう取り組み「イオンモールウォーキング」も始めました。専用のアプリを導入し、1000歩歩くと買い物に使えるポイントなどを獲得できる仕組みです。客からは「外が寒いのでとても良いと思う。館内の広さもあるので歩くだけで楽しい」と声が上がります。 イオンモールは今年から環境省と連携して、全国の全143店舗を「ウォームシェアスポット」として登録。店内で過ごす機会を増やすことで、消費にもつなげたい考えです。 「買い物することだけがお客様の来店の動機ではないと思っている。時間を過ごす中で、季節の商品や新しい発見をしてもらい、購買につながればうれしい」(竹田さん)
パーソナル暖房が人気
一方、寒さを受け、家電量販店で売れ行きが好調なのが自分の周りだけを温める小型の暖房器具「パーソナル暖房」です。 足元をぐるりと巻いて赤外線で温めるパネルヒーターや、お湯の入れ替えが不要な手元用コードレス湯たんぽなど、ピンポイントかつ省エネで温めたいときに使う暖房器具が人気だといいます。 「エアコンの暖房だけだと寒さが拭い切れない。いま電気代も高くなっているので、電気代の安い家電などの問い合わせが増えている」(「ビックカメラ有楽町店」の清水寛生さん)
電気料金の高騰が続く中、ニーズが高まる節電。冬に電気の使用割合が最も高くなるエアコンの節電に目をつけたのが横浜市の企業、「ネイチャー」です。 エアコンとスマホアプリなどを連携させるスマートリモコンは、遠隔でエアコンの電源入れや温度調整ができます。今年販売した最新のスマートリモコンのモデル「ネイチャー リモ ラピス」で新たに付け足したのが「オートエコ機能」です。好みや生活習慣に合わせて、エアコンが自動で節電する仕組みです。 ユーザーは節電の度合いを3段階から選択。設定温度を変更したことや、変更した時間をソフトウェアが学習し、その人の生活リズムに合わせて節電するタイミングなどを自動で計画・実行します。 さらに、エアコンは急速に暖めると電力消費が大きくなってしまうことに着目し、低めの温度から始まりジワジワと設定温度に達することで節電ができる「コスパ起動機能」も備わっています。 「今夏の冷房のデータだと、1ユーザーあたり(毎月)800円近く節電できた実績がある。夏に比べて冬の方が外気温との温度差が大きく、エアコンの消費電力は大きくなる。かなり効果はあると思っている」(「ネイチャー」塩出晴海CEO) 今後のスマートリモコンの展開について、塩出CEOは「ウェアラブルデバイスが普及しているので、人間の状態は心拍数で測れるところがある。そのデータを活用して、より快適なエアコン操作をする」と話しました。 ※ワールドビジネスサテライト