コロナ禍で「孤独」に負けない日常を。「むだ話」も、あなたにとっての漢方薬
「このところ、カウンセリングにお見えの方や友人たちの間でなにかと話題になるのが、“リモートワークや、外食や外出をひかえることで感じていること”。それは“孤独”、もしくは、孤独感ということだそうです」と漢方ライフクリエイター、漢方薬剤師の樫出恒代さんは話す。 「仕事はリモートでできることがわかり、出社しない日が増えた。出社しても、友達との会食はめっきり減り、歓送迎会などの集まりも中止が多くなっているのが現状のようです。一人暮らしの人は、誰とも喋らない日も増えた、とも」 物理的には、仕事はリモートでもできるし、歓送迎会や誕生日の集まりも無ければ無いでお金もかからないし、問題ないのかもしれない。 「でも、です。私たちは今を生きている生身の人間。ロボットではないから『気』を感じて生きている『気』の生き物なんです」と樫出さん。 何気ない言葉のやりとり、新しいお店の話や美味しいレストランの話、最近作ったお料理のことや久しぶりに連絡とった友達のこと、ネットで見つけたおすすめの曲や便利グッズのことやらなんやら、無駄話のような話。 「でも、そんな話でたくさん笑ったり楽しくなったり、ご機嫌になってくる。気持ちがふっと上がっていくのです」 こんな時だから、遠慮した方がいいのでは?失礼になるのでは?そんなことを考えて尻込みしてしまうのは、みんな同じかもしれない。 「だからこそ、ちょっと勇気を出して誰かに話してみませんか。くだらないことでも、つまらないことでも、なんでもよいのです。もっと柔らかく、もっと気もち、動かして」 直接会えないなら、ズームでもラインでもいい。気をつかわない人がいい。人数はあまり多くなくていい。心では、濃厚接触していこう。 「そして『気』をめぐらせて、元気になって、直接、安心して会える時まで『気』をためておきましょう。漢方も助けになりますよ」と樫出さんは話す。 孤独な時、ざわざわする時は「気」を落ち着かせる力のある、麝香(じゃこう)や牛黄(ごおう)の配合された「氣剤(きざい)」、<救心感應丸「気」>。また、鹿茸(ろくじょう)、エゾウコギ、朝鮮人参、黄耆(オウギ)などの生薬の配合された漢方薬なども。 食べ物で「気」を補うなら、シナモンやしょうが、栗、餅米、かぼちゃ、山芋、にんじん、はちみつ、なつめ、えび、鶏肉、羊肉などがおすすめとのこと。 「不安な日々はまだまだ続きそうですが、孤独であってもひとりじゃない。まずは、自分を大事に愛おしんで。大切な人との『むだ話』を楽しんでください」 ※漢方薬については、漢方専門の医師や漢方薬剤師にご相談・カウンセリングの上服用のこと。