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<オスプレイ配備計画>交渉のボール地権者へ 漁協が説明容認 「引き出し多い方が」 協議の流れ変える判断に

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佐賀新聞

 佐賀空港を自衛隊と共用しないと定めた協定の変更よりも、防衛省が地権者に説明することを優先させる-。10日の佐賀県有明海漁協の決定は、自衛隊オスプレイ配備計画を巡る交渉の流れを大きく転換させる意味を持つ。組織として配備に反発してきた漁協から、地権者へ交渉のボールが渡ることになる。  オスプレイ配備計画には大きく三つのステージがある。一つ目は空港管理者の県が受け入れるかどうか。これは山口祥義知事が2018年8月に受諾した。二つ目が、空港建設時に県と漁協が結んだ自衛隊との空港共用を否定した協定の変更。これに伴い、佐賀市などとの協議も必要になる。そして三つ目に地権者との用地交渉だ。  18年9月の定例県議会で県の担当者は「協定の見直し協議が調わないうちに地権者交渉がなされるとは思っていない」と答弁した。佐賀市の秀島敏行市長も再三、会見などで「協定をどうするかが先だ」との考えを示してきた。今回、協定の当事者である漁協が、協定見直しの協議よりも地権者の判断を先行させる考えを示したことで、二つ目と三つ目のステージが入れ替わる可能性が出てきた。  漁協幹部は「漁協として判断する上で、いろいろな意見を聞き、引き出しはいっぱいあった方がいいだろう」と話し、地権者の意思を判断材料としていく認識を示した。  駐屯地予定地の約33ヘクタールは漁協南川副支所の所有範囲で、地権者は約250人いる。空港西側一帯の約93ヘクタールで見れば、地権者は漁協の支所単位の組織や個人ら約550人に上る。地権者には漁業をやめた人なども相当数含まれる。  漁協各支所の代表者でつくるオスプレイの検討委員会の会合後、西久保敏組合長は記者団に、地権者説明会の開催はノリ漁期が終わる来春以降になるとの見通しを示した。一方、組合員ではない地権者らへの説明は漁期中でも容認するとした。漁期中も地権者説明が進む可能性がある。  防衛省は立場上、県と漁協による協定の見直し協議を見守るしかなかったが、防衛省関係者は「今後は前面に立って地権者に接触することができる」と受け止めた。地権者説明がどういった形になるのか未定だが、「国防上の必要性を丁寧に説明するのは当然として、地権者には土地を売ってくださいとお願いすることになる」と述べ、金額提示の可能性も示唆した。(取材班)

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