【プレビュー】残留争いに苦しむ18位・磐田と今、最も勢いに乗る首位広島が残留と優勝への思いをぶつけ合う | Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J1リーグは10月4日から6日にかけて第33節が開催。6日、ヤマハスタジアムではジュビロ磐田とサンフレッチェ広島が対戦する。 ●【速報】美しくデザインされたセットプレー!樋口雄太のゴラッソで鹿島アントラーズが3点目
残留争いに苦しむ18位・磐田と優勝に向けて勢いに乗っている首位・広島が激突する。 磐田は、失点しないことを最優先にした戦いに舵を切ってからは2試合負けなしと勝ち点を上積みできていたが、前節は名古屋グランパスに0-2で完敗。後半早々に3試合ぶりの失点を許すと、追いかける展開の中で反撃の狼煙を上げられず、試合終了間際にはダメ押しを許して3試合ぶりの黒星となった。 1試合消化が少ないとは言え、残留圏までは勝ち点3差をつけられ、降格圏に沈む現状を一刻も早く抜け出したいところだ。ただここ数試合は、守備を安定させることに重きを置いて、失点が嵩んだ夏場に比べて9月は2試合でクリーンシートをマークと成果も出ている。ただ今節は、今夏加入し、6試合先発が続いていたハッサン・ヒルを出場停止。その中で今、最もリーグで勢いのある広島の攻撃陣を抑えることは一筋縄ではいかないが、球際や切り替えといったサッカーの基本を大切にしつつ、いかにチームとしてカバーし合いながら太刀打ちできるかが勝ち点を得るためのポイントだろう。 ただ首位から勝ち点3を掴むためには、ゴールが必須だ。攻撃は、ここ2試合無得点が続いており、攻守のバランスに苦しんでいるだけに、その最適解を見出したいところだ。何よりも今季、鮮烈な活躍を見せてきたFWジャーメイン良がここ5試合無得点と歯痒い時期が続いている。それだけにエースが沈黙を破ることが残留への起爆剤ともなり得る。それだけにジャーメインの活躍に期待したい。 対する広島は、リーグ戦では10戦負けなしと絶好調。前節はFC町田ゼルビアとの首位決戦を制して首位に返り咲くと、木曜日のAFCチャンピオンズリーグ2のグループステージ第2節では先発を総入れ替えする中、劇的な勝利。直近の試合でチームとして2つの勢いづく勝ち方ができたことは大きい。2位のヴィッセル神戸が勝ち点1差と混戦だが、チームとして9シーズンぶりのリーグ制覇に向けて勢いを強めているのは間違いない。 何よりも内容面が充実していることも大きい。リーグ最多得点の攻撃陣は、今夏加入したFWゴンサロ・パシエンシアやトルガイ・アイスランが早々にチームにフィットし、類まれな得点力を発揮すれば、守備面では、対人の強い3バックと日本代表の守護神・大迫 敬介で強固な守備を築いて、前節の町田戦もつけ入る隙のない強さをしっかりと示した。 そんな中、この一戦に特別な思いを刻んで臨むのが今夏、欧州での挑戦を終え、3シーズンぶりに広島に帰ってきたMF川辺駿だ。プロ2年目から期限付き移籍し、3シーズンを過ごした磐田は自身のキャリアの基礎を築いた古巣。19シーズン以来となる古巣戦で、さらに成長した姿を古巣サポーターの前で示すことはできるか。 お互いの目標を果たすためには、勝ち点3が欲しいのは変わらない。その勝利を掴むのは、磐田か、広島か。残留へしがみつく意地とリーグ制覇への勢いがぶつかり合う一戦となる。