イチローと野茂を支えたレジェンド2人が野球殿堂入り
ピアザも、ドジャースに入団した野茂英雄の女房役として、“パイオニア”のメジャー人生のスタートを支えた。当時、メジャーにおいて日本人選手の評価はゼロ。どちらかと言うと逆に懐疑的に見られた創成期だったが、ピアザはブルペンで実際に受けたボールだけで判断し、一切、「日本人だから」の固定観念を持たずに野茂に接した。 そのころ野茂はほとんど英語ができなかったが、通訳を通じて積極的に配球に関してのコミュニケーションをとり、野茂の伝家の宝刀であるフォークボールをうまく活かすリードをした。野茂は、ピアザのサインに対して、ほとんどクビを振ることがなかった。また4番バッターとしても、野茂の勝利を何度も援護した。肘を折りたたむようにしてインサイドをさばくことのできるスラッガーだった。 またドジャースのトップスターとして慈善活動も積極的に行っていて、メジャーリーガーがグラウンド外で、当たり前のように示す姿に野茂がいたく感嘆していたことがある。グラウンド内だけでなく、メジャーリーガーが持つ責務や役割についても野茂に大きな影響を与えた名キャッチャーだった。