コロナ禍で小学生にも人気上昇のオンラインゲーム。そこにはどんな危険がある?
スーパーマリオブラザーズ誕生35周年という記念の年でもある2020年。この35年の間に家庭用ゲーム機はテクノロジーの発達と共に大きく進化していきました。特にここ数年、マイクロソフトやグーグル、ソニーなどが独自のクラウドゲームサービスに力を入れており、「ソフトを買って家で遊ぶ」という時代は過去のものになりつつあります。 かつては据え置きタイプのゲーム機を囲うように子どもたちが集まって遊んでいましたが、今では離れた場所で対戦したり、チームを作って戦うオンラインゲームが人気を集めています。高額なソフトを買わずに済むなどのお得感もありますが、事前にルールを決めたり、折を見て使用状況を確認しないと、後々トラブルに巻き込まれることもあります。
オンラインゲームで四六時中クラスメイトとつながる
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の中、注目を集めているのがゲーム業界。世界的企業の任天堂が先に公表した2021年3月期第2四半期連結累積(2020年4月1日から9月30日)では、売上高が前年同期比77.3%増の7695億円を記録するなど、巣ごもり需要の恩恵を受けています。 特に販売が感染拡大や外出自粛期間と重なった「あつまれ動物の森」は、世界中で未知のウイルス蔓延によるロックダウンが起き、不安を抱えた人々が癒しを求める形で爆発的に売り上げを伸ばしました。任天堂の公式サイトによると世界販売は2604万本(2020年9月末現在)に達しています。 こうしたコロナ禍で、今までのような遊び方のできない子どもたちにとって、放課後の新たなコミュニケーションツールになっているのがオンラインゲームです。 特に支持を得ているのがフォートナイト。小学生向け人気漫画雑誌「月刊コロコロコミック」の12月号でも特集が組まれているほどです。基本料金は無料で、従来のように専用ソフトをパッケージたはダウンロードで購入する必要もありません。親も「学校で流行っているなら」とつい許可を出してしまいます。 しかし、良いことばかりではありません。オンラインゲームの問題点は、四六時中クラスメイトとつながらなくてはいけないことです。学校が終わった後、「〇時に集合」とゲームスタートする時間が決められたり、チームを作って行動するため抜け出しにくい時もあります。 また、普段からいじめられやすい子がゲーム上でも強く何かを言われたり、アイテムを買わされるといったケースもあったそうです。実際、学校外でオンラインゲームに関するトラブルが発生し、その解決のために先生たちが奔走している姿を何度か目撃しています。 成長するに従い、お互い都合のつく時に合わせれば良いというのが理解できるようになってきますが、小学生だけで集まるとボイスチャットを介して「なんで抜けるんだよ」と相手の都合を考えずに責めてしまい、人間関係のトラブルにつながる危惧もあります。