“勝手に共闘”進める新人も…27日投開票の衆院選『野党共闘』の行方 3年前の前回とは異なる背景と事情
野党が乱立すればするほど票が分散し、与党候補のプラスに。それぞれジレンマを抱えていますが、その背景にあったのは、前回2021年の衆院選です。 立憲の枝野幸男元代表:(9月1日) 「そもそも目指す社会が違うのに、あまりガッチリと組むということは、我々が目指すものが見えにくくなるという状況を作ってしまったという意味では、ものすごく“反省”しています」 3年前は野党共闘が実現し、共産党を含む5つの野党(立憲・共産・国民・れいわ・社民)が多くの選挙区で候補者を一本化。 しかし立憲は、議席を14も減らし「野党共“倒”」と揶揄されました。
今回「裏金問題」で自民党に逆風が吹くなか、野田代表は野党候補の一本化を呼びかけました。 立憲の野田佳彦代表:(10月3日) 「裏金議員の選挙区については、なるべく候補者を絞っていた方が野党側が勝てるチャンスが出てくるので、そういう協力をしませんかと」
愛知県の場合、前回、事実上の与野党一騎打ちとなった選挙区が8つありました。しかし3年前に招いた事態へのアレルギーもあり、今回はこれまでのところ1つもありません。
■愛知10区では“勝手に野党共闘”の異常事態
そんななか、一宮市と岩倉市が選挙区の愛知10区では、異常な事態となっていました。
立憲の藤原規真さん:(10月4日) 「私は立憲民主党の所属です。しかしこの地域で、日本共産党さんや社会民主党さんとこうして一緒にマイクをとらせていただいています」
共産と社民の地元市議らとともに街頭に立つのは、立憲の新人で、弁護士の藤原規真さん(46)です。
藤原さんは2023年11月、名古屋市内で共産の立候補予定者と街宣車に乗って街頭演説をしたことが立憲の党内で問題になりました。 岡田克也幹事長(当時)から注意を受けましたが、『共闘しすぎで立憲民主党が新人を注意』と報じた東海テレビのニュースを見た藤原さんは…。 藤原さん: 「(ニュースを見て)ぴったり合致しました、(共闘)しすぎて悪いかみたいな感じで。東海テレビさんの許可も頂かず使っているのでちょっと、あとで謝ります(笑)」 党本部が “共闘”に慎重な姿勢を示す「共産党」などと、まさに“勝手に野党共闘”を進めています。