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日本学術会議の「3つの問題点」 学者とも思えないおバカっぷりに加え10年間職務を果たさず 「軍事研究に慎重であれ」と宣言も「中国科学技術協会」とは協力覚書結ぶ

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夕刊フジ

 【有本香の以読制毒】  日本学術会議の委員任命見送りの件で、一部の学者と大メディア、さらに特定野党が依然、大騒ぎを続けている。目下、野党側は、人事案の取りまとめをしたとされる杉田和博官房副長官の国会招致を、と言っているが、警察庁出身で公安畑を歩んだ杉田氏のスクリーニングにかかった案件なら、いたずらに突っつくと返り血を浴びる人が出る可能性もあることを彼らは承知しているのか。 【イラストでみる】日本学術会議の構図  そんな日本学術会議問題だが、私が総括すると、問題は次の3点となる。  問題の第1は、同会議関係者とそれを擁護する学者、文化人の非論理性だ。もっとはっきり言えば、およそ学者とも思えないおバカっぷりである。  当初、一部メディアと学者らは、政府による任命見送りが「学問の自由の侵害」につながると騒ぎ始めた。この弁法は、昨年の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」とそっくり。不適切な公共事業の問題を、「表現の自由の侵害」という、いかにも高邁(こうまい)な話かのように捻じ曲げた、あれと同じ、悪質な詭弁(きべん)である。  そもそも、日本学術会議は「学問をする場」ではない。同会議のサイトにも「科学者の意見をまとめ、国内外に対して発信する日本の代表機関」とある。つまり、学者各人は大学や研究機関、自宅などで思う存分、自由に学問・研究をする。その中の、業績秀でた人たちが集まって、政府に「勧告」「答申」「提言」をする場。それが日本学術会議のはずだ。  だから、同会議の会員になろうがなるまいが、学問の自由に何ら影響はない。いや、学問の自由は、学者でなくとも、わが国においては、すべての人に等しく保障されるものだから、はなから同会議とは無関係だ。  しかし、そんな理屈すら分からないのか、学者出身として知られる静岡県の川勝平太知事などは、「学問の自由」弁法をふりかざし、揚げ句、「菅(義偉)総理の教養レベルが露見した」とまで言って、首相をこき下ろした。同県出身者の一人としては、来年の知事選で川勝氏が再選されないことを祈るばかりである。  第2は、前述の「勧告」「答申」「提言」絡みの問題だ。驚くべきことに、同会議の「職務」と法律で定められている「勧告」「答申」が、この10年まったく行われていない。年10億円超もの公費をつぎ込みながら、10年間職務を果たさない集団が、それでも人事は自分たちの好きにさせろと言う。そんな団体は、この際、解体すべきだ。  第3の問題点は、同会議関係者の悪辣(あくらつ)さにある。法定の職務は蔑ろにしながら、その傍らで2017年には「軍事的安全保障研究に関する声明」なるものを発出。「軍事研究に慎重であれ」と宣言することで、各地の大学の研究者らが、防衛装備庁などから研究費を受け取ることを阻止した。それでいながら、15年に、軍民一体の独裁国家・中国の「中国科学技術協会」とは、協力覚書などを結んでいる。  東日本大震災後の復興増税やら、レジ袋有料化やら-。とにかく日本学術会議が出した「提言」類は、学術的にデタラメのトンデモ提言ばかりだ。中でも、私が特に腹立たしいのは、11年に出た「報告 アイヌ政策のあり方と国民的理解」なる文書である。  「政府はアイヌ民族が先住民族であるとの認識の下にこの問題への取組を始めているものの、一般の国民にあってはこの問題への関心が薄い。日本の近代化の過程において不利益を蒙ったアイヌの人々への対策や保障は本来全国民の理解のもとに進められる必要がある」  アイヌが先住民族だという「政府見解」には、いまも複数の学者から異論や疑義の声がある。折しも来年度予算に60億円超もの案が上げられる「アイヌ関連事業」だが、この巨額利権の創出を後押ししたのが日本学術会議だったのだ。「学問の自由」重視の点から言えば、同会議が、異論を廃して一方向への流れを作ったことは不適切ではないか。  日本学術会議は誰を利するものなのか。その検証を急ぐべきだ。  ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。

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